多くのスタジオが Unity とユニバーサルレンダーパイプライン(URP)を使用して、さまざまなプラットフォームで実行可能な、多様なジャンルやビジュアルスタイルを持つゲームを制作しています。しかし、初心者はもちろん、経験豊富なユーザーでも、リファレンスの設定を始める際に苦戦することがあります。
私たちは、忠実度の高いレンダリングの実行に役立つよう、2021 年に HDRP 3D サンプルをリリースし、また昨年 11 月には、Unite 2023 基調講演にて URP 3D サンプルのリリースを発表しました。
この強力なサンプルには、アートスタイル、レンダリングパス、シーンの複雑さが異なる 4 つの環境が用意されていて、さまざまなプラットフォームでの豊かなグラフィックスの作成およびスケーリングの方法を学ぶことが可能です。ローエンドからハイエンドのモバイルデバイス、PC からコンソール、そして VR に至るまで、私たちは、URP をより良く学んで使用していただけるような、視覚的に魅力的な体験を実現したいと考えていました。このサンプルは、今後作成するゲームを、対象とするハードウェアに対して効率的に構築、最適化、スケーリングするのに役立つよう設計されています。
また、Forward+ レンダリング、デカール、レンズフレア、物理ベースレンダリング(PBR)マテリアル、シェーダーグラフ、ボリューム、ポストプロセスなど、URP で利用可能な最新の機能についても学んでいただけます。
このサンプルでは Unity 2022 LTS が必要であり、Unite でも発表された次回のリリース、Unity 6 で更なるサポートが追加される予定です。また Unity 6 には、レンダーグラフ、GPU Resident Drawer、そして Spatial-Temporal Post-Processing(STP)と呼ばれる革新的なクロスプラットフォームのテンポラルアップスケーラーなどを含む、新しい強力な URP 機能が追加される予定です。
このサンプルは Unity Hub からダウンロードいただけます。皆様のご利用をお待ちしています。ひとまず、各シーンの提供内容をご覧ください。
Terminal シーンでは、PBR マテリアルとリアルなライティングが特徴の SF 的な建築物が展開されています。Terminal からは、他の 3 つのシーンである Garden、Cockpit、Oasis にテレポートでき、各シーンは異なるアートスタイルでの URP の性能を紹介するために設計されています。
ニュートラルな環境とライティングを持つ Terminal は、アセットを追加してルックデブを行うのに理想的なシーンです。このシーンは、シェーダーグラフで作成されたさまざまなカスタムシェーダー(水、テレポーテーションサイン)や、2 つのシーン間を移動できるテレポーテーションのような高度なエフェクトを紹介しています。詳細については、GDC 2023 トークをご覧ください。
スロープを進み、テレポートデバイスの上にある Unity ロゴに数秒間焦点を合わせると、3 つのシーンにアクセスできます(これを試すには再生モードに入る必要があります)。
日本の書院造りにインスピレーションを受けた、スタイライズされた夜の庭園は、SpeedTree で作成された美しい植物、相互接続されたインテリア、蛇行する小川、従来の光量制限を超える新しい Forward+ レンダリングパスを利用した多数の装飾照明が特徴です。
この環境は、ローエンドのモバイルデバイスからハイエンドのプラットフォームまでスケーリングできるように最適化されているため、URP の製品範囲を紹介するのに優れたものとなっています。例えば、シェーダーグラフの Custom Function ノードを使用したシェーダーの最適化、植物での透過性のカスタマイズ、およびライトクッキーを使用したライティングの最適化や影のシミュレーションなどの方法を学べます。
このジェットコースターライドでは、宇宙船に乗って 2 つの勢力間の壮絶な戦いを目撃できます。強くスタイライズされたこの環境は、シェーダーグラフのカスタムライティングモデルを使用していて、Meta Quest 2 のような VR ヘッドセットの高性能要件に特に適しています。
Unity のサブスクリプション登録すると、URP の可能性を最大限に引き出し、ゲームコンソールといった複数のデバイスに展開できるようになります。こちらの提供プランから最適なものをお探しください。また、『Two Point Campus』といったゲームでの URP の活用方法をご覧ください。
URP 3D サンプルのフォーラムチャンネルで会話に参加し、バグ修正、追加機能、重要な変更についての最新情報を入手しましょう。このスレッドでは、一般的な感想を共有したり、質問したり、サポートを求めたりしていただけます。またここでは、このプロジェクトのコンテンツを使用してさまざまなことを試し、その結果を共有することも奨励しています。
Unite 2023 のセッションで、新しいレンダーグラフ、GPU ライトマッパーと APV(Adaptive Probe Volumes)による追加のライティング機能、VFX Graph の改善など、強化された URP の最新機能について学びましょう。
テクニカルアーティストやプロダクトマネージャーが、Unity の URP 3D サンプルシーンを見せながら最新のグラフィックス機能や対応デバイスなどについて紹介するライブディスカッションに参加しましょう。これには、カスタムフォグやカスタムレンダー機能を作成するライブのコーディングセッションも含まれます。
この GDC 2023 のトークでは、URP サンプルのテレポートエフェクト、Garden と Cockpit のシーンの VR におけるライティング、パフォーマンスの最適化について、より深い理解を得ることができます。
2022 LTS でユニバーサルレンダーパイプライン(URP)を使用して、2 つの異なる自然物のシェーダーを作成する方法を学びましょう。また、新しい URP 3D サンプルと共にリリースされた、スタイライズされた水シェーダーと半リアルな砂シェーダーについても詳しく紹介しています。
Is this article helpful for you?
Thank you for your feedback!