シェーダーグラフチームは、2021 LTS、2022 LTS、および今後のリリースで利用可能な新しい Node Reference サンプルの公開を発表できることを嬉しく思っています。
Node Reference サンプルは、140 を超えるシェーダーグラフのアセットコレクションです。これらのグラフをプロジェクトのマテリアルに使用する代わりに、各ノードの機能や仕組みを学ぶためのリファレンスとして使用することができます。各グラフは、Node Library で利用可能なノードを表しています。また、ノードの説明も含まれており、その機能や内部で行われている計算処理の詳細が説明されています。特定のノードの使用方法を学ぶには、参照ファイルを開くと、そのノードの説明、使用例、構造を見ることができます。
以下のサンプルでは、シェーダーグラフツールを使用し、皆さんの次のプロジェクトでどのように Node Reference サンプルを使用できるかを説明しています。
Dot Product(ドット積)ノードを見てみましょう。
多くの情報がありますので、1 つずつ確認していきます。グラフの一番上には、ノードとドット積演算の処理に関する基本的な説明があります。
左側にある「Under The Hood」セクションでは、Dot Product ノード使用時に発生する具体的な処理を理解できるよう、ドット積演算をより基本的な計算処理に分解しています。処理内容やその理由に関する役立つヒントや説明が記載されていることに注目してください。
このセクションでは、Dot Product ノードで実現できることが紹介されています。ノードが、色の彩度を下げたり、テクスチャチャンネルの便利な選択方法として使われたり、拡散ライティング計算の基礎としてドット積が使われたりしていることが分かります。
これはほんの一例にすぎません。私たちは、140 を超える同様のグラフを作成しました。これらはシェーダーグラフで利用可能なノードの大部分を占め、各グラフには、説明、使用例、図、役立つヒントが含まれています。
サンプルアセットは、Node Library と同じようにカテゴリ別に整理されています。「Shader Graph」でスペースキーを押して「Create Node」メニューを呼び出します。そうすると、グラフに追加できるノードカテゴリが表示されます。
サンプルをダウンロードすると、対応するフォルダが表示されます。
例えば、Dot Product ノードは Math カテゴリの下に配置され、参照アセットは Math フォルダーに格納されています。
私たちは、新しいユーザーにとって、シェーダーグラフの学習が非常に難しいことを理解しています。このツールには数百ものノードがあり、その基盤となる数学の原理を理解すると共に、グラフィックスの知識も必要になります。これらの新しいサンプルは、新しいユーザーにいくつかの利点を提供します。
経験豊富なユーザーは、特定のノードの演算についてより深く理解できるようになります。ノードの出力が正規化されたものであるか、飽和処理されたものであるかなどを知る必要があるかもしれません。また、ノードの演算を変更して独自のバリエーションを作成したいと考えるかもしれません。これらの新しいサンプルは、次の点で経験豊富なユーザーに有益です。
Package Manager を使用して、新しいサンプルアセットをインストールします。
上記のステップを完了すると、ノードリファレンスアセットが、プロジェクトの Assets/Samples/Shader Graph/<自身のバージョン>/Node Reference 配下に表示されます。
これは非常に奥深く豊富なサンプルセットです。皆さまが色々試して楽しみながら、シェーダーグラフ内のノードの仕組みを学習していただければ幸いです。サンプルについての皆さまのご意見やご感想を是非お聞かせください。シェーダーグラフのフォーラムで皆さまの投稿をお待ちしております。
今回リリースされたノードリファレンスサンプルのセットは、シリーズの第 1 弾に過ぎません。今後 1 年程かけて、追加のサンプルセットを数か月間隔でリリースする予定です。これらのサンプルにより、シェーダーグラフの学習を早め、特定の機能の設定方法を理解し、既存のサブグラフやテンプレートを使用することで新しいシェーダーをより迅速に作成できるようになります。新しいサンプルを楽しんでお使いいただければ幸いです。
ノードサンプルについてさらに詳しく知りたいですか?フォーラムのこちらの専用スレッドで、当社にご質問の内容をお伝えください。エディターのアップデートに関しては、Unite 2023 のさらなるお知らせにご期待ください。また、現在連載中の Tech from the Trenches シリーズの他の Unity 開発者による新しい技術ブログもぜひご覧ください。
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