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Unity の visionOS サポート:皆さんに知っていただきたいこと

2023年7月19日 カテゴリ: Engine & platform | 6 分 で読めます
Stacked cubes with black, gray, white, clear (transparent), glass-like edges in a pile that frame to the left against a black background
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Apple の Worldwide Developers Conference(WWDC)2023 で Apple Vision Pro および visionOS が発表されたことを受け、Unity から嬉しいお知らせがあります。visionOS プラットフォーム上での空間体験を作成するための、Unity のベータプログラムが本日から開始されます。私たちは Apple との緊密な連携を通じて、visionOS を Unity と高度に統合しました。これにより、クリエイターは人気のゲームやアプリケーションを新しいオーディエンスやエコシステムに提供したり、まったく新しいコンテンツを作り出すことが可能になります。

visionOS プラットフォームは、Unity エディターを使って次世代の魅力的な空間体験を作成する素晴らしい機会を開発者にもたらします。また、この度リリースされた Unity の PolySpatial テクノロジーは、Apple Vision Pro の Shared Space 内で他のアプリケーションとともに Unity コンテンツを活用するのに役立ちます。

開発者の皆さんは、この新しいプラットフォームを使い始めるのを楽しみにしていることと思います。ベータプログラムの参加者は今後数か月にわたって追加されていく予定ですが、コンテンツの準備を始めるために今日からできることもたくさんあります。それでは、皆さんに知っていただきたいことをご紹介していきます。

WWDC 2023 で学ぶ Unity

Unity’s Ralph Hauwert presenting with Apple’s Mike Rockwell during the WWDC 2023 Platform State of the Union
WWDC 2023 の Platform State of the Union で Apple の Mike Rockwell 氏とともにプレゼンテーションを行う Unity の Ralph Hauwert。

WWDC 2023 は、Unity にとって、また XR のエコシステム全体にとってエキサイティングなイベントでした。なぜなら、Apple が Unity とのコラボレーションを発表し、Apple Vision Pro を通じてクリエイターを空間コンピューティングの時代に導くと発表したからです。 

Apple Vision Pro、visionOS、SDK、および空間デザインに関する基本的な概念について詳しく知りたい方は、Apple Developer ウェブサイトをご覧ください。

WWDC イベントの一環として、2 つの重要な Unity 学習セッションが公開されました。興味をお持ちの開発者の皆さんには、以下の各セッションを視聴して、visionOS 向けの Unity 開発について詳しく学ぶことを強くお勧めします。

visionOS 向けに作成できるコンテンツの確認

没入型アプリケーション

Apple Vision Pro でアプリケーションを実行する方法について見ていきましょう。visionOS プラットフォーム上で Unity を使って空間体験を作成するアプローチは、主に 3 つあります。

  1. 既存の VR ゲームを移植するか、完全没入型の体験を新規に作成して、プレイヤーの周囲を独自の環境に置き換える。
  2. コンテンツをパススルーと組み合わせて、デジタルコンテンツと現実世界を融合させた没入型体験を作成する。
  3. Shared Space を使用し、パススルー内で複数の没入型アプリケーションを並行して実行する。

既存のアプリケーションの移植や新規のアプリケーションの作成は、Unity を使用すれば簡単です。以下に簡単な概要を示します。

ワークフロー:Unity では visionOS プラットフォームが完全にサポートされているので、いくつかのステップを実行すれば、プロジェクトを Vision Pro で実行できます。まず、プラットフォームのビルドターゲットを選択し、XR プラグインを有効にして、Xcode プロジェクトを生成します。その後、Xcode 内からビルドを行い、Vision Pro または Device Simulator に対して実行できます。

グラフィックス:Unity では、visionOS プロジェクトに対してユニバーサルレンダーパイプライン(URP)を使用することを推奨しています。これにより、高精細な外観のための特別な機能である、中心窩レンダリングが有効になります。

入力:プレイヤーは、Vision Pro のコンテンツを手と目で操作することになります。Unity の XR Interaction Toolkit を使用すれば、ハンドトラッキングを追加して、既存のプロジェクトを簡単に適応させることができます。また、Unity Input System を使用して組み込みのシステムジェスチャに反応するようにしたり、XR Hands パッケージを使用して手関節の生データにアクセスし、カスタムインタラクションを実装したりすることもできます。

Shared Space:Unity の新しい PolySpatial テクノロジーを使用すると、開発者は Shared Space 内で並行して実行できるアプリケーションを作成できます。

Screenshot showing AR game content alongside iMessages

ウィンドウアプリケーション

開発者は、没入型アプリケーションだけでなく、ウィンドウ内でコンテンツを実行し、ユーザーがサイズや位置を変えられるようにすることもできます。これは、既存のモバイルアプリケーションやデスクトップアプリケーションを visionOS に移植する最も簡単な方法であり、visionOS プラットフォームをターゲットにしたコンテンツのデフォルトのモードです。ウィンドウアプリケーションのベータ版サポートは、Unity 2022 LTS(2022.3.5f1 以降)で今すぐ試すことができます。

Unity Boat Attack running in a window on the Vision Pro simulator

準備としてできること

Unity の visionOS 向けベータ版は参加者に向けて徐々に提供されていきますが、その間、皆さんのプロジェクトをこの新しいプラットフォームに対応させる準備として、いくつかの重要なステップがあります。

  1. Unity の WWDC セッショントークで、Apple Vision Pro に対する Unity のサポートと、Unity の PolySpatial テクノロジーについて詳しく学びましょう。
  2. Unity Hub を通じて Unity 2022.3 LTS(2022.3.5f1 以上)をインストールし、既存のプロジェクトを最新バージョンの Unity にアップグレードしてください。
  3. Unity XR ツールの使い方を覚えましょう。
    • AR Foundation – 現実世界とデジタルコンテンツを組み合わせるために使用します
    • XR Interaction Toolkit – 入力とインタラクションを実装するために使用します
  4. プロジェクトを visionOS に対応させるよう準備しましょう。
  5. Unity 2022.3.5f1 以上を使用して、ウィンドウアプリケーションを移植または作成してみましょう。

Unity のベータ版プログラムへのご参加を希望される方は、今すぐご登録ください。ベータ版プログラムの参加者に選ばれると、E メールで通知されます。皆さんがどのようなコンテンツを作成するのかを楽しみにお待ちしております。

2023年7月19日 カテゴリ: Engine & platform | 6 分 で読めます

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