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在宅ワークでも、生活と仕事の質を高める方法

2020年4月24日 カテゴリ: ニュース | 9 分 で読めます
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世界中の人々がこれまで体験したことのない不確実な時期を過ごす中、Unity で働く人々は、先月から出回っている完全なリモートワークのベストプラクティスの多くに従って生活しています。このブログでは、Unity の収益化グループのエンジニアリング担当役員である Jeff Collins が、在宅勤務中に気持ちよく仕事をする方法について、彼の視点とヒントを共有しています。

これまでの研究でも引用されているように、在宅ワークは生産性を向上させる可能性を秘めており、Gitlab のような企業ではすでに完全に受け入れられています。しかし、生産性を維持することだけが今解決すべき問題ではありません。私たちが経験している不安や未知のものを考えると、本当に最優先すべき課題は私たちの幸福です。仕事への取り組み方も、現在世界で起こっていることによる不安に対処する上での最も影響力のある要素の 1 つと言えるでしょう。

私は Unity の収益化グループのエンジニアリング担当役員として、9 つの都市にまたがる 250 人以上のエンジニアとデータサイエンティストが所属するグローバルなチームを率いています。私は、このような驚くほど才能のある人々と一緒に仕事ができることに、毎日ワクワクしています。私はこれまでのキャリアを通じて、指導や激励を通じて人々の成長を支援し、お客様のために素晴らしい製品を作る感動を共有することに情熱を注いできました。今、私の最優先事項は、新しい現実の中でチームメンバーが健康でいられるようにすることです。

Unity では、面白いゲームが私たちを元気にしてくれることを知っています。最近、同僚数人とお酒を飲みながら Jackbox(※Jackbox Games から発売されているパーティービデオゲームのシリーズ)のラウンドをしました。その時、ゲームに参加しているチームメイトの存在が、私に充実感を与えてくれることがわかりました。一日中家にいても、バーチャルなつながりがあると気持ちがいいですよね。一人暮らしの人にとっては、こういった活動はさらに重要です。私の 22 歳の娘は大学 4 年生でロサンゼルスに住んでいますが、連絡を取り合うために友達と久しぶりにマインクラフトをプレイしています。

これらのゲームが私たちの幸福感に有益である理由はいくつかあります。タスク(この場合はゲーム)に集中できること、グループでやること、やっている間に目的意識を感じること、そしてタスクをだんだん上手くこなせるようになっていくことです。同僚とゲームをしながら、私はこれらすべてを楽しみました。ゲームが楽しかった。ゲームをプレイしている人たちも、一緒にいることでいい思いができていると感じられ、そのことが本当に嬉しかったです。そして、プレイしているうちに上達しようとする競争心を感じました。

ゲームの場合ほど明らかでないように思われるかもしれませんが、仕事をしていても同じ効果が得られますし、得られるはずです。私たちは日中、仕事に多くの時間を費やしていることを考えると、いい気分で仕事をできるということの利点が、この危機の間、皆さんの精神的な健康を維持するための重要な要因となるでしょう。

ここでは、仕事中の気分を良くするための基本的なステップをいくつかご紹介します。

  • フロー状態を作り出す
  • 一緒に物事を成し遂げる
  • 目的意識を強化する
  • お互いをレベルアップさせる

フロー状態を作り出す

研究によると、私たちは実際に、良い仕事、やりがいのある仕事に集中できるときに幸せを感じるように仕組まれていることがわかっています。これは人間の生得的な性質であり、「フロー」という名前がついています。この用語は、心理学者の Mihály Csíkszentmihályi 氏が、1975 年の彼の著作「Beyond Boredom and Anxiety」で使った造語です。彼は、私たちがある活動に他の何物も目に入らないほどにのめり込んでいるとき、その経験は非常に楽しいので、たとえ大きなコストがかかっても、私たちはそれをやり続けるだろうと書いています。

昨年、私たちはコペンハーゲンで開催された Unity の Hackweek イベントに集まりました。私たちのチームは、ゼロからモバイルゲームを作るゲームジャムをすることにしました。他のチームメンバーと一緒にプロジェクトに没頭することは非常にやりがいがあり、チームで何か有意義なものを作っているという感覚は、3 日連続、ほぼ徹夜で作業するだけの価値がありました。 疲れてはいましたが、毎日作業してゲームの一部を完成させることに集中することができたので、とてもポジティブな気持ちになりました。2 日目には、自分が作っていた宇宙船が最初に画面に現れて、トラクタービームで物を盗み始めた時には、大声で笑ったのを覚えています。

研究によると、仕事に集中できる状態になって、フロー状態になるまでに約 20~30 分かかり、その時点でポジティブな効果を感じ始めるそうです。この状態に入っている間は生産性も高くなります。フロー状態に入るためには、周囲に誘惑がない状態で静かな時間を作る必要があります。邪魔の入らない日中の時間を見つけだし、できるだけ長い時間フロー状態に入っていけるように働きかけます。ヘッドフォンを着用し、個室が使える場合はドアを閉め、ソーシャルメディアやニュースサイトを見ないようにします。邪魔の入らない時間を持つことは、特に家に幼い子供がいる場合、日中の時間帯には容易ではありませんが、邪魔されることのない(たとえ短い時間であっても)日中の時間を確実に取れるのならば、その時間を最大限に活用するようにしてください。

このレベルの集中力を身につけ、フロー状態に入ることは、良くない感情を減らし、ポジティブな状態を保つのに良い方法です。

一緒に物事を成し遂げる

在宅で仕事をするという孤立感は辛いものです。私もその孤独を感じたことがあるのでよくわかります。しかし、物理的には離れていても、ほとんどの人には共に働くチームがあります。そして、仕事に限らず、誰かと一緒に何かを成し遂げることができたとき、たとえそれがバーチャル空間での出来事であっても、私はずっと高いエネルギーを感じてきました。

在宅ワークを始めて、物理的に離れて何かをするという文化に飛び込んでから、私たちのチームは、いつもなら 1 週間以内に終わるような小さなマイルストーンを設定し、それを完了させられたときにはお祝いするようにしてきました。以前は、何週間も何週間もかけてプロジェクトを進めようとしていたかもしれませんが、このような小さな「勝ち」を設定することで、「私」ではなく「私たち」で測ることができる進歩の感覚が生まれ、物理的には離れていても全員の距離は縮まっているように思います。いくつかのチームでは、Zoom の画面共有を使ったペアプログラミングを始めています。これをやっているチームメンバーは、仕事がより社交的になり、率直に言って楽しいと言っています。

皮肉なことに、Unity では、オフィスで働くよりも密に仕事をしている人たちを見てきました。このようなチームワークに参加している人たちは、そうでなければ抱かなかったであろう当事者意識とコミュニティへの所属感があると報告しています。

目的意識を強化する

Unity で働く人たちは、クリエイターが素晴らしいゲームを作るのを支援したり、スタジオが経済的に成功するのを支援したりと、多くの良いことをしています。自分の仕事に目的意識を感じると、とてもモチベーションが上がります。私たちは、このような使命を持っていることを幸運だと感じています。

ダニエル・ピンクは著書『Drive』の中で、仕事に目的を持つことはモチベーションの向上につながると述べています。彼は目的を、自分よりも大きな何かのために仕事をしたいという憧れとして定義しています。別の言い方をすれば、自分の仕事が誰かに影響を与えていることに感謝するということです。感謝の気持ちを持つことは、さまざまな研究により、不安に対して有益な効果があることが知られています。それにより、私たちは将来についてよりポジティブに考えるようになり、ストレスを軽減でき、また、さまざまな物事に対処する上でも役立ちます。

私たちが現在行っているプロジェクトの 1 つに、小規模なスタジオが自分たちのゲームをより多くの人に見てもらうための支援するものがあります。このチームのメンバーは、スタジオが機能を完成させるために自分たちを頼りにしているように感じています。このプロジェクトについて話し合うたびに、製品のリードマネージャーである Andrew が同じことを言っています。Andrew は長い間、小規模なスタジオを支援する方法を模索してきましたが、彼は今やっている仕事が目に見える形で影響を与えているとを感じており、また、チームの他のメンバーも同じ感覚を共有しています。彼らにとっては、これこそが目的なのです。

誰かのために良いことをすることと、自分の仕事に感謝することの両方が、自分の感じ方を良いものにするのです。もちろん、正しいことをしているという確信を持った上で、私たちが良いと考えることをするように努力すべきです。今、人を助ける方法はたくさんあります。しかし、仕事中に感謝の気持ちを持つ方法に焦点を当てることで、たとえ仕事があって良かったと思うだけのことでも、前向きな気持ちになれるのです。

お互いをレベルアップさせる

多くの人にとってのモチベーションをもう 1 つ挙げるとすれば、それは自分の好きな活動に向かって努力し、結果が改善していることが分かること、となるでしょう。だからこそ、難しすぎず、簡単すぎず、常に向上心を持って取り組めるゲームが好きなのです。今は仕事をしている時間が多いので、そのモチベーションを高めるための大きなチャンスだと思います。しかし、仕事をしていても、毎日目に見える改善を感じることは難しいこともあります。

Unity では、全社員にリーダーシップ研修プログラムを提供しています。研修の中で最も重要な部分の一つが「激しいフィードバック(Fierce Feedback)」と呼ばれるものです。激しいという言葉は、攻撃的なものをイメージさせますが、それは全く違います。激しいフィードバックとは、暗黙の了解を克服し、他の誰かの仕事や行動に対して、正直で建設的なフィードバックを与えるという考え方です。私たちが肯定的な、激しいフィードバックを与えるときは、フィードバックの相手に、相手がよくやったと思うこと、それがどのような影響を与えたか、そして次のレベルに到達するとどのような状態になるか、を伝えます。受け手は、褒めてもらえたことそのものだけでなく、フィードバックを与えた側が、その貢献のインパクトや重要性を本当に評価くれたことに、大きな喜びを感じます。

よくできた仕事を見たときに、ちょっとした時間を割いて人に褒めてあげるだけで、チーム全体が向上心と進歩を感じられるようになります。そして、全員が同じことを定期的に行うことで、チームの文化が向上し、一人ひとりの幸福感も向上します。チームとしてレベルアップしていると感じられるようになるので、モチベーションが上がり、将来への前向きな展望が持てるようになります。

結び

COVID-19 のパンデミックに対して、多くの人が驚くような対応をしているのを目の当たりにしています。その対応は、お互いに気を配るということから、グループ活動への参加の度合いを大きくするというものまで様々です。人間は回復力があり、このような状況の中で私たちは成長していくのだと感じています。

私自身は、Unity の一員であり、この会社の素晴らしいリーダーたちに囲まれていることも幸運だと感じています。ここ数週間で、感謝の気持ちだけでなく、この仕事をしていて本当に良かったと感じる瞬間があることに気づきました。

その中心にあるのは、ここまで述べてきたようなことに取り組んで、その効果を実感することで、楽観主義と冷静さを維持できるということです。それによって問題がなくなるわけではありませんが、私が伝えたい重要な考えは、ポジティブな気持ちがあなたを健康に保つということです。現状に対処するだけではなく、未来を楽観的に見て人生を生きていくことができるようになります。

2020年4月24日 カテゴリ: ニュース | 9 分 で読めます

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