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大量のアニメーションをすばやく制作:Studio Gale、Unity で TOMONCAR の制作を高速化

2020年2月13日 カテゴリ: テクノロジー | 5 分 で読めます

TOMONCAR』アニメーションのエピソード 60 本をまとめてリリースすることを追い求めて、Studio Gale は、プロセスを合理化してパイプラインを効率化することに決めました。レンダリング、タイムライン、ポストプロセッシングのために Unity に切り替えることで、制作時間(とチームにかかる負荷)が半減しました。

「レンダリング時間を短縮し、作業プロセス全体を簡略化する方法を模索していました」と、Studio Gale で『TOMONCAR 』シリーズのビジュアル開発責任者を務める Chungwun Oh 氏は話します。韓国のアニメーション制作会社である同社は Unity の導入により、プロセスの合理化、レンダリング時間の短縮、全体的な制作効率の向上を実現すると同時に、ますます需要の高まる業界でトップを維持できるようになりました。

その結果、3 分間のアニメーションエピソード 60 本で構成される幼児向けシリーズ『TOMONCAR』が生まれました。これは、単一の大規模バッチとして、YouTube で一斉公開される予定です。

© Studio Gale, CJ ENM All Rights Reserved

3 才~ 5 才の子供を対象とした各 3D アニメーションエピソードは、仲良しグループの車のキャラクターを追う形になっています。それぞれのキャラクターは活発で独自の能力を持ち、さまざまなことを探索したり学習したりできます。Studio Gale は『TOMONCAR』のキャラクターを基に、100 以上の教育動画も作成しました。アニメ化された愛らしい車が楽しく教育的メッセージを発信して、幼児に面白く魅力的な方法で数字や形、色を教えます。

CJ ENM および Eugene Media と共同制作したこのシリーズは、2019 年後半に釜山の DIA Festival で発表され、2020 年半ばに英語版がオンラインで公開される予定です。

© Studio Gale, CJ ENM All Rights Reserved

Studio Gale の紹介

Studio Gale は 2008 年に設立され、その当初からグローバルな野心を抱いていました。

ソウルに拠点を置く大手アニメ制作会社 ICONIX Co., Ltd. が設立した Studio Gale は、ポップで愛らしい 3D コンテンツを大量に保有しており、その中には、親会社の幼児向け人気タイトルである『Pororo the Little Penguin』(2008 年)や『Tayo the Little Bus』(2009 年)シリーズがあります。PororoTayoといったキャラクターについても、ぜひチェックしてください。

特に人気が高いのは、派手などたばたコメディシリーズ『Grami's Circus Show』(2013 年)です。一風変わったライオンや舞台監督がいる一大サーカス団の物語です。このシリーズはいくつかの賞を獲得し、世界中の注目を集め、米国では Netflix で複数のシーズンが公開されています。

より短時間でより多くのコンテンツを制作

Studio Gale は幼児向けエンターテインメントの輝かしい制作実績がありますが、TOMONCAR の多数のエピソードを制作して一斉にリリースするために、新しいツールやプロセスを統合する必要があると考えていました。特にレンダリングプロセスの時間を短縮し、ポストプロセッシングのタイムラインを効率化したいと考えていました。

25 人の少人数チームは、Unity のリアルタイムプラットフォームと既存のシステムを統合することで、この膨大な仕事をやり遂げ、さらに通常の制作時間も半分に短縮しました。

Oh 氏は、「従来の手法では、シナリオ、デザイン、アニメーション、ライティングなどの作成に約 2 か月かかり、1 つのエピソード全体には最長 3 か月かかったことでしょう。ところが、Unity を使用することで、主要なアニメーション制作プロセスにかかる期間は約 1 か月となり、各エピソードを約 6 週間で制作できるようになりました。」と話しています。

© Studio Gale, CJ ENM All Rights Reserved

また、追加のレンダーファームは不要になり、レンダリング時間も大幅に短縮されたと話しています。Unity を使用すると、3 分間の 4K コンテンツは 1 台のコンピューターに 1 時間でレンダリングできます。

これにより、即座にフィードバックが可能になるため、チームはより迅速に修正を行い、最終的なコンテンツの全体的な品質が高まったと Oh 氏は言います。また、ポストプロセッシングの作業量が減少したことで、チームの時間的な負荷も軽減されるため、貴重なメンバーが他のプロジェクトにも貢献できるようになりました。

カスタマイズされたツール

Studio Gale は Unity のリアルタイムプラットフォームを独自のパイプラインに徐々に導入し始め、チームがその可能性を認めたところで、Unity ワークフローの統合を迅速に進めました。

まず、モデリングや一部のアニメーション、絵コンテ作成に使用していた Maya の従来の DCC アセットを使用して 6 か月かけてパイプラインをテストしました。その後、データを Unity に送信してタイムラインを作成し、ポストプロセッシングを実行しました。

Unity の幅広い開発機能を使用して、「Up Down Loader」というカスタムツールを作成することで、複数のチームが互いに作業データをスムーズに共有できるようにし、バージョン管理を改善しました。

また、Studio Gale は「Sequence Maker」という別のカスタムツールも作成して、60 本のエピソードすべてのタイムライン作成を自動化し、エピソードごとに 60 個のカットを処理しています。各タイムラインのすべてのクリップを手動で設定するには、手作業の繰り返しという多大な労力が必要になりますが、Oh 氏は「Unity を利用してタイムライン関連のタスクを自動化することで、プロジェクトの制作効率が 10 倍高まる」と推測しています。

© Studio Gale, CJ ENM All Rights Reserved

リアルタイムプラットフォームの拡張

Studio Gale は今後、より多くのプレビジュアライゼーション作業も Unity に移行し、2D の絵コンテを 3D に変換したいと考えています。3D 絵コンテ作成などのプレビジュアライゼーションでの Unity の使用に関しては、同社はまだ研究開発段階ですが、今後はアニメーターがより直感的にシナリオを視覚化し、絵コンテ段階での修正時間を大幅に短縮できるようになると見込んでいます。

「Unity と協力してこのプロジェクトを作成した Studio Gale は、アジアで最初に Unity を使用してアニメーションを制作した会社になりました」と、同社 CEO の Chang Hwan Shin 氏は言います。「プロジェクトを進めていけば、さらに多くのメリットが見つかるでしょう」

ショートフィルムや連続テレビシリーズの制作に Unity をどのように活用できるかについては、Unity のソリューションに関するページをご覧ください。

2020年2月13日 カテゴリ: テクノロジー | 5 分 で読めます