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Games Focus blog 05, hero image
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このブログはすべてのゲーム開発者のために、現在、来年、そして将来にわたって Unity が何を行うかをお知らせするブログシリーズ Games Focus の最新の記事です。今回は、XR の現状と今後のリリース予定、そして将来のビジョンについてご紹介します。

こんにちは、Tarrah Wilson です。Unity の XR 製品担当ディレクターで、拡張現実、バーチャルリアリティ、複合現実の製品戦略を推進しています。私はこの 6 年間、マイクロソフトで HoloLens やソーシャル VR アプリのリリースなど、XR 体験開発の第一線にいました。

XR 分野で仕事をする以前は、ユーザー生成コンテンツを重視するワールド構築ゲームや 3D 制作アプリを開発していました。Unity の XR リーダーシップチームはみな、人々の日常生活における XR の実践的な応用と、クリエイターや開発者のための最高のツールの構築を支援しようという情熱を共有しています。Scott Flynn、Dave Ruddell、Dorrene Brown、Will McDonald は、XR チームの同僚で、このブログにも技術やエンジニアリングの専門知識を提供してくれています。

XR のテクノロジーやハードウェアが急速に成長し、進化している時期に、Unity を中心に素晴らしい XR ゲーム開発者のコミュニティが構築されているのは幸運なことです。XR 空間はこれからも進化し続けるでしょう。これまで以上に高性能なハードウェア、世界に対する深い理解、そして高まるユーザーの期待と共に、新しい入力パラダイムへと私たちを、そして皆さんを連れて行ってくれるでしょう。 

今回の Games Focus シリーズでは、新たにサポートされたハードウェアと、OpenXR と AR Foundation のアップデートについてご紹介します。XR Interaction Toolkit(XRI)により、自然なオブジェクトの選択と操作、一般的な運動パターン、AR Foundation と組み合わせた場合に使えるタッチスクリーンジェスチャーのサポートなど、主要なインタラクションを提供することができるようになったのです。

XR

Image of the Meta Quest Pro
Meta Quest Pro

XR をマルチプラットフォーム化することは、顧客にできるだけ選択肢と柔軟性を提供するために、常に必要不可欠なことでした。そのため、急速に変化するプラットフォーム API や機能よりも、API の抽象化や機能の構築を優先しています。私たちは、低レベルの抽象化に多大な投資を行い、統一されたサービスを提供しながら、さまざまな XR ハードウェアのサポートを可能にしています。また、成長を続ける OpenXR 標準をサポートしているので、より多くのヘッドセットでより多くのユーザーにアプローチすることができます。

デバイスと SDK レイヤーでの断片化を減らすための投資を続ける一方で、入力、センサーデータ、テスト、イテレーション時間の管理に関して断片化と課題が増してきていることも認識しています。これらの課題に対応するため、AR Foundation と XRI Toolkit の両方の開発を続けています。

いま皆さんが使えるもの

Unity の XR サポートには、iOS の ARKit、Android の ARCore、Magic Leap や HoloLens などの複合現実デバイス、Meta の Quest(先日発表された Meta Quest Pro を含む)、PlayStation®VR などの完全没入型 VR HMD ハンドヘルドプラットフォームが含まれています。また、準拠するランタイムの OpenXR プラグインもサポートしています。

Still from Ramen VR's The Game Changers
Still from Ramen VR's Zenith: The Last City

Unity の OpenXR サポートも進化を続けています。最近のバージョンでは、以下の機能が追加されました。

  • 汎用的な Android ローダー。これですべての Android XR デバイスに対応した単一のバイナリターゲットを作成可能。
  • 中心窩レンダリングおよびモーションベクトルベースのスペースワープをサポート
  • 3 枚以上のビューのサポート(将来の XR デバイスに柔軟に対応可能)
  • Oculus XR と Hololens Integration for Unity が OpenXR にネイティブ対応

先日リリースされた AR Foundation 5.0 では、開発体験全体を向上させるための重要な機能として、「Simulation」と「AR Debug」の 2 つのメニューが新たに追加されました。AR Foundation をご存じない方に向けて説明するなら、これは AR 体験の開発に「一度作れば、どこでも実行できる」利便性を提供する Unity の抽象化レイヤーです。プラットフォーム固有のプロバイダーパッケージは、共通の C# API に記述することで、さまざまなプラットフォームの SDK との間で整合性をとる必要から解放されます。また、拡張性があるため、サードパーティのプラットフォームが新しい機能を追加することも可能です。

AR Foundation の Simulation メニューにある機能を使うとエディターで直接アプリをテストできるため、アプリケーションの開発中に、ビルド、デバイスへのデプロイ、そのデバイスでのテストという時間のかかるループを回す必要がなくなります。再生ボタンを押すと、AR Foundation がシミュレーション環境を読み込み、プレイヤーが環境内を移動する際に、平面やマーカーなどの AR に使う特徴を検出し、アプリケーションに送り込みます。さまざまな屋内・屋外の代表的なユースケースのテストを行うためのすぐに使える環境が豊富に用意されているほか、特定のユースケースやターゲット環境をモデル化した独自の環境も構築できます。

AR Debug メニューは、アプリケーションがデバイス上で実行されている間、情報と利用可能な設定を表示します。現在の FPS やトラッキングモードなどの統計情報を表示するほか、ビジュアライザーを追加して、デバイスがどのように世界を認識しているかを理解したり、デバイスの利用可能な構成や機能を表示したりすることができます。

Image of a person using a VR headset for a Made with Unity game
Image from Rune Skovbo Johansen's Eye of the Temple

Unity の XR Interaction Toolkit(XRI)は、インタラクティブな XR 体験を作成するためのハイレベルなシステムを提供します。これは、入力を 3D や UI オブジェクトとのインタラクションに簡単に変換できるように設計されたインタラクションフレームワークです。これは、Input System パッケージ(または必要に応じてレガシーの XR Input)の上に抽象化レイヤーを提供することで、特定の入力デバイスではなく、個別のアクションに対してビルドできるようにするものです。 

XRI は成熟し、現在では最新のMixed Reality ツールキット 3(MRTK3)の基盤になっています。XRI パッケージは、提供されているコンポーネントをシーンに設定するだけで、つかむことができる物体、移動システム、UGUI インタラクションなどを迅速に追加することができます。

XRI の最新バージョンのリリースに伴い、パッケージに以下のサポートが追加されました。

  • つかみ動作の変換システムによる複数の手を使った物体のつかみ動作と操作
  • 最も一般的な XR インタラクションおよび移動設定を使ってプロジェクトをブートストラップできる拡張された Starter プレハブ
  • 方向を指定したテレポート、飛行、つかんで動く移動など、プレイヤーが周囲の世界をつかんで回転させられるインタラクションの開発に使える移動制御の追加
  • ユーザーがどこを見ているか、手がどの程度オブジェクトの端に近いかなどの入力特性を利用し、より直感的にオブジェクトを選択できる意志フィルタリング

XRI の新機能の詳細については、ドキュメンテーションをご覧ください。XRI の主な機能と性能は、同梱のサンプルパッケージ「Starter Assets」で紹介されています。また、近々 GitHub で立ち上げる予定の XRI Examples プロジェクトで確認することができます。

今後の予定

私たちは Unity 2022.2 ベータ版で、新たにサポートされたセグメントごとの調光も含めた形で Magic Leap 2 のサポートを追加するなど、デバイスのサポートの拡張・改善を行いました。同リリースでは、パフォーマンスとグラフィックスの忠実度を向上させる中心窩レンダリングも含む PlayStation®VR2 へのサポートが追加されます。

年末に向けて、XRI の新しいサンプルパッケージを GitHub で公開する予定です。ハンドトラッキング、視線を使ったインタラクション支援、両手でのオブジェクト操作、ヒンジ付きドアやスライドする引き出しなどの物理コンポーネント、2D や 3D の UI コントロールなどのサンプルが含まれる予定です。

OpenXR 規格をベースに、手や目の入力にも対応したマルチプラットフォームソリューションを導入する予定です。これらの新しいインプットは、来年早々に XR Interaction Toolkit を通じて提供される予定です。

2023 年は、私たちの顧客や業界全体にとって、素晴らしい XR の年になるだろうと期待しています。XR のハードウェアは、性能を大きく向上させるだけでなく新たな機能を搭載することで、ワクワクするような方向へと進んでいます。パススルー映像、ハンドトラッキング、視線追跡などの新しいハードウェア機能は、クリエイターがより没入感のある直感的な体験を顧客に提供するために、まったく新しいインタラクションのモデルとその機会を解放してくれると確信しています。私たちは、成長する XR エコシステムとともに革新を続け、Unity 開発者が AR、VR、そして新たに出現する複合現実空間において、ワクワクする魅力的なゲームを制作するための最高のツールを提供する計画を立てています。

リソース

VR・AR 開発の詳細や、Made with Unity のゲームの成功例については、ソリューションウェブページでご覧いただけます。また、Ramen VR の VR MMO『Zenith: The Last City』を紹介する Creator Spotlight、Fictioneers が AR Foundation を使って都市 1 つを丸ごと包含する規模の AR アプリを構築した方法を概説したケーススタディもご覧ください。

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それだけではありません。他にも Unity から以下のような XR の素晴らしいリソースを提供しているので、時間を取ってぜひごらんください。

  • OpenXR Plugin マニュアルページで、OpenXR の概要と Unity が準拠ランタイムをどのように実現するかについて調べてみましょう。 
  • AR Foundation 5.0 のシミュレーション機能を解説した AWE 2022 の有益なセッションをご覧ください(詳細はフォーラム でご確認ください)。
  • XRI と MRTK3 については、今年初めに開催されたマイクロソフトの Mixed Reality Dev Day で Unity が提供したセッションをご覧ください。
  • PlayStation VR2 への対応については、2022 年の GDC セッションをご覧ください。
  • 新しい Unity Learn の VR に関するパスウェイは、Unity を使った VR 向けの開発手法を学びたい人のために設計されたもので、利用できるすべてのものを紹介します。

皆さんが作るゲームと、その過程で遭遇する課題が、私たちにとって最高のガイドです。障害を取り除くのが私たちの仕事ですから、もっと皆さんのことを知りたいと思っています。次に作るゲームについて教えてください。どの機能を使っているのか、その機能を使う理由を知りたいと考えています。また、私たちのビジョンや方向性に対するご意見もお待ちしています。

次回の Games Focus の記事にもご期待ください。また、11 月 1 日(火)に開催される Unite 2022 に参加し、Unity のビジョンについて詳しく知りましょう。

2022年10月19日 カテゴリ: テクノロジー | 12 分 で読めます
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