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Games Focus:2022 年を振り返って

2022年12月7日 カテゴリ: Engine & platform | 12 分 で読めます
Games Focus: 2022 in review | Hero image
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今回のブログは、最近のリリース、および来年以降の製品開発の主要な取り組みについて紹介する Games Focus シリーズで、本年中にお届けする記事としては最終回となります。内容は、Ralph Hauwert によるこれまでのシリーズの振り返りと、Unite 2022 の感想などとなります。

こんにちは、Ralph です。Unity エンジンやエディター、ゲーム、Unity Asset Store などに関わらせてもらっています。

9 月に Games Focus シリーズの最初の記事で書いたように、ゲームは常に私たちの活動の中心であり、これからもそうであり続けるでしょう。 

このシリーズは、あらゆる種類の素晴らしいゲームを作り出し、プレイヤーがどこにいても楽しめるようにするために必要なツールや機能を紹介するために立ち上げられました。シリーズでまだ読んでいない記事がある方は、ぜひこちらのリーディングリストからキャッチアップしてください。

10 回分の連載は情報量が多いので、大変だと思いますが!このシリーズ中のどれか 1 本だけ、2、3 本だけ、あるいはシリーズ全部を読むかは人それぞれだと思いますが、いずれの記事も、Unity プラットフォームとツールのエコシステムが、現在と将来のゲーム開発の目標をどのようにサポートするのかを示してくれます。

こだわりは細部に宿る

各回の記事では、Unity のさまざまな部門のリーダーが、プラットフォームのさまざまな用途や領域に関する長期的な計画と、それぞれの開発領域で皆さんのゴールの実現を支援するために取り組んでいる特定のツール、機能、改善とを結びつけて説明しています。このシリーズの中から、個人的なハイライトをいくつかピックアップしてみました。

レンダリング

Ali、Aljosha、Mathieu、それから Steven は、HDRP と URP の両方に関するエキサイティングなアップデートを「ニーズに合わせてスケールするレンダリング」という記事で取り上げました。HDRP の新しいウォーターシステム、Unity 2022.2 に搭載される HDRP によるシェーダーグラフのフルサポート、実験的機能であるストランドベースのヘアソリューションは、私が個人的に期待しているもののほんの一例です。また、URP でますます多くのゲームが作られるようになっていることも好ましく思っています。

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プロファイリングとパフォーマンスの最適化

Memory Profiler 1.0.0 が Unity 2022.2 で検証済みパッケージとなったことについては、Marika が執筆した「プロファイリングとパフォーマンスの最適化」という記事で読むことができます。チームがここまで来るために非常に頑張ってくれたことがわかります。また彼らは、イテレーション時間の短縮、中断の減少、インポート時間、ドメイン再読み込み時間からワークフローに至るまで、エディターの効率化を実現することで、顧客のチームの生産性を高めることを目的としています。

プラットフォーム

Nick とそのチームは、「複数のプラットフォームとフォームファクターをまたいで、より多くのプレイヤーにリーチする」という記事で、エディターの Apple シリコンのネイティブサポート、最新のデバイスとの互換性を確保するための Android および iOS 向けのツールチェーンのメジャーアップデートなど、複数の改善点について説明しました。DX11 と DX12 で重いドローコール送信を行った際の初期パフォーマンステストの結果をいくつか見ましたが、DirectX 12 バックエンドが Unity 2022.2 でプレビュー版でなくなり、Windows と Xbox の開発に推奨されるようになったことを嬉しく思います。

XR

XR が拡張するあなたの現実」では、Tarrah とそのチームが、XR 開発者のために、AR Foundation (5.0) と Unity の XR Interaction Toolkit(XRI)の利点について語りました。これは現在最新の Microsoft Mixed Reality Toolkit(MRTK3)の基盤として定着しています。

製品へのフィードバック

Andrew は、「皆さんのフィードバックがどのように製品開発を推進させているか」という記事で、さらに詳しい洞察を述べています。最近 12 か月の間、私たちのロードマップのエントリに 9,000 件に迫るコメントや見解をお寄せいただいたコミュニティの方一人ひとりに感謝を申し上げます。本当にありがとうございます!

コラボレーション

Ashley、Marc-André、Marie-Christine、Marc の 4 人は、私たちがチームの部門を超えたコラボレーションを支援するいくつかのそれぞれ違った方法について書いています。また、より優れたコードレス制作ツールの提供や、チームワークを簡素化する DevOps ソリューションの最新情報を共有しました。

Unity ビジュアルスクリプティングと、 シェーダーグラフにおけるラピッドイテレーションの改善は、ノンプログラマーを含め、より多くのクリエイターに力を与えるでしょう。

高品質なゲームを提供するために、繰り返し作業を自動化し、リリースのケイデンスを向上させるためのツールがもっと必要だと聞きました。だからこそ、私たちの新しい Plastic SCM ウェブ体験を、現在はベータ版ではありますが皆さんにご提供できていることを嬉しく思います。私たちの DevOps ソリューションは直感的なワークフローを提供することで、より少ないクリックでより多くのことができるようにすることを目的としています。まだ基調講演のセクションを見ていない方は、こちらからぜひご視聴ください。

また、顧客から Cloud Build にまつわる課題を明確にいただいています。そこで、DevOps チームはサービスの信頼性の飛躍的な向上を目指した作業に優先してあたっています。

マルチプレイヤー

Kiki は私たちが顧客のマルチプレイヤーゲームのニーズにぴったりと合い、また顧客のお気に入りのサードパーティツールやサービスとつないでシームレスに動作する柔軟なネットワーキングソリューションを構築していることについて記事を書いてくれました。

最新版のマルチプレイヤー機能において、私たちは大きな進歩を遂げました。GameObject ベースのネットコードソリューションは、小規模な協力型マルチプレイヤーゲームを手掛ける際に役立ちます。また、Unity 2022.2 TECH ストリームに搭載された Netcode for Entities ソリューションは、より大規模なマルチプレイヤー体験の構築を支援するものです。

また、すでに Unity のネットコードソリューションを採用しているゲームが複数あることを知り、大変うれしく思っています。その一例として、Fika Productions と Team17 による『Ship of Fools』があります。

拡張されたスケール

Isaac と Laurent は、ECS for Unity が、より正確なメモリ管理やゲームプレイのフレームのゲームコード処理の完全な制御をもたらし、最終的にはより複雑なゲームプレイを難しいデバイス制約に適合させることで、熟練の Unity クリエイターがより意欲的なゲームを作ることをどのようにして可能にするかに解説した、有益で分かりやすい記事を書いてくれました。また、『Detonation Racing』や『V Rising』などのゲームで、ECS for Unity に含まれるパッケージがどのように使用されているかについても説明されています。

直接会って話すことに代わるものはない

2019 年以来の対面式での Unite カンファレンスとなった Unite 2022 では、このシリーズで書いた多くの取り組みについてお話しました。過去の Unite カンファレンスは、皆さんからの声を聞く貴重な機会でした。今回、何人かの方と再び対面でお会いすることができ、それはとても嬉しい出来事でした。そこで、その感想をいくらかお伝えしたいと思います。

Panelists before a Unite 2022 session in Austin
オースティンで開催された Unite 2022 のセッションを控えたパネリストたち

今年の Unite は、対面とオンラインのセッションが両方ありました。オースティン、ブライトン、コペンハーゲン、モントリオール、サンフランシスコにて開催された、Unite のローカルイベントで来場者の皆さんに直接お会いしました。

私は Unite のオースティン会場で講演しました。Unity が顧客に対して再び開かれた存在となり、グッズを配り、Unity で作っている素晴らしい作品の話を聞き、セッションの席が埋まっていくのを見るのは、私や Unity の多くの社員にとって本当に嬉しいことでした。皆様の成功を祝い製品のニュースロードマップをシェアし、皆さんが Unity を最大限に活用できるよう、ヒントやベストプラクティスを満載した数多くのセッションを開催しました。

ここに、私が気になったものを 2、3 上げておきます。

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Unite 2022 の「Understanding Unity's 2023 roadmap for games」のセッションをご覧ください。

イベントの一環として、各オフィスとオンラインでの併催の形で「Ask the Experts」ミートアップを開催しました。実際、Unity のAsk the Experts Discord チャットが上手く機能し、何百もの質問に答え、大成功を収めました。

“Ask an Expert” session at Unite 2022 in Copenhagen

今年リアル会場へご来場いただいた皆さんも、オンラインでご参加いただいた皆さんも、ありがとうございました。GDC 2023 で皆さんにお会いできることが、すでに楽しみになっています。

新しいリリースとチェックすべき良いリソース

Unity 2022.2 TECH ストリームの公開が目前に迫っています。今回のリリースでは、ECS for Unity、UI Toolkit、DirectX 12、XRI などの主要なマイルストーンに加え、Forward+ for URP、新しい HDRP ウォーターシステムなど、多くの新機能が盛り込まれています。これらのアップデートについては、Games Focus シリーズを通して詳しく知ることができます。

新機能をいち早く体験できるこの機会に飛び込んでぜひお試しいただき、ご感想や、皆さんの創造力を強化するさらに良いツールとするにはどうすればを良いかをのご意見をぜひお聞かせください。

ゲーム開発に没頭していると、新しい技術に追いつくために数分でも時間を割くことが難しくなることもあります。私たちは、皆さんがより簡単に、さまざまなチャネルで技術やクリエイティブのノウハウを簡単に見つけ、活用できるようにするために努力を重ねています。

その中から、皆さんの仕事に役立ちそうな資料をピックアップしてみました。

もちろん、Unity 2022.2 TECH ストリームの発表に伴い発表された新機能やアップデートの概要を紹介するブログ記事もお楽しみに。

私は Unity と何年も付き合っていますが、コミュニティの多くの人々が、素晴らしい、美しい、面白いゲームとは何かという私たちの考えを拡張するような活動を続けており、私はとても素晴らしい思いをさせてもらっています。2023 年に、私たちが取り組んでいることに関するフレッシュなアップデート、新しいリリース、そして私たちのコミュニティのために私たちがたくさんの成功を収められることを楽しみにしています。

このブログとフォーラムを通じて私たちからの情報を追っていただければと思います。また、皆さんの制作によって世界を変える力添えができるよう、私たちはフィードバックに対し、いつでもそれらを歓迎し、受け入れる姿勢でいます。

2022年12月7日 カテゴリ: Engine & platform | 12 分 で読めます

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