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Unity Hackweek 2020 ー どこにいても、共に歩む

2020年7月30日 カテゴリ: ニュース | 8 分 で読めます
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「ハックウィーク」と聞くと、多くの人が思い浮かべる典型的なイメージは、目をギラつかせた開発者たちが、何日も部屋にこもって何十杯もコーヒーを飲みながら、何百行ものコードを一気に打ち込んでいるというものです。これに対して私たちは、参加したチームが祝杯をあげたり、自分たちが発見したものや創造したものに刺激を受けて元気をもらったり、仲間意識を持って絆を深め、深い集中力と揺るぎないハードワークから得られる満足感を楽しんでいたりしている姿を思い浮かべます。これが例年の「Unity Hackweek」です。Unity で働く人々が世界中から集まって、同じ場所、同じタイムゾーンを共有しつつ、Unity が直面している多くの課題の解決や、目の前にしているチャンスの具現化を目指して、共に創造を行う機会なのです。

しかし、今年の Unity Hackweek は例年のものと違うものになることは明らかでした。

「昨今の世界情勢にあっても、伝統を守り続けることが重要です。」とチーフプロダクトオフィサーの Brett Bibby は述べています。「Hackweek にはポジティブなエネルギーが溢れています。そして、Hackweek が、みんなに会社のミッションを思い出して再びつながりあう機会を提供し、個人のミッションや目標を思い出し、最終的には、自分たちが世界を変えるための代理人であることを思い出させる機会になることを望みます。」

Hackweek の伝統を守ることは、Unity にとって最優先事項でした。そのため、私たちはなんとしても Hackweek を実施することを決意し、その実現のために進んでいくことにしたのです。

心と行動をひとつに

Hackweek への登録が行われ、公式な告知がなされましたが、そのとき確かだったことはたったの 2 つだけでした。Hackweek はバーチャルな開催となること、困難なイベントとなることは必至ながら、成功させるために最善を尽くすことです。この告知のあとに起こったことは、私たちにとって驚くべきことであると同時に、本当にうれしいことでした。

開催地への旅行もなく、長い間会っていない同僚と顔を合わせる機会があるかもわからないというのに、これまでで最大の Hackweek への参加者を得たのです。今年の Hackweek には 1,039 人が参加し、キックオフの日に 271 のアクティブなアイデアの登録があり、グローバルでのキックオフ会議には 961 人が参加し、最終発表の視聴者数は 1,489 人に達したのです。割合で言えば、前年に比べて本当に驚くほどの参加者数となりました。しかし、参加者数よりもさらに印象的だったのは、Unity で働く人たちが Hackweek を実行する方法でした。参加者同士でつながり、共同作業を行う方法、チーム独自の成果物を完成させる方法、そして何百もの素晴らしいアイデアを共に生み出す方法。これらの方法は参加者ごとに様々で、実に豊かな多様性を持っていたのです。

「進化」がみんなのスローガンに

Hackweek について最も自由度の高いことの 1 つに、登録時に取り組みたいと思ったものに何でも取り組む選択ができるということが挙げられます。参加者は全員、自由に自分のプロジェクトを考えて、自分の好きなように実行します。これまでのほとんどの年の開催で、私たちはさまざまな方法で Unity を進化させることを目的とした、超創造的なプロジェクトを無数に目にしてきました。今年もイノベーションの精神は根強く残っていますが、出されたアイデアの一覧をざっと見てみると、ほとんどの人が思い描いていたものが、必ずしも革命的なものではありませんでした。しかし、進化ではあったのです。

Hackweekのプロジェクトの多くは、実用的な問題を解決することに動機づけられていました。Bibby は「今年は本当に実用性に重きが置かれた年でした。私たちの知識と技術を進化させ、私たちが作る製品への理解を深め、コミュニティからのフィードバックに耳を傾け、ユーザーに大きな影響を与える「生活の質(Quality of Life)」に関連した機能を進化させることが主な目的とされたのです。」

シニアプロダクトマーケティングリーダーの Thomas Krogh-Jacobsen のチームでは、「Level Up Our Learning Content(学習コンテンツのレベルアップ)」と名付けた、様々な教育関連の機能に焦点をあてたプロジェクトに取り組みました。Thomas は、「ユーザーへの思いやりが今年の多くのプロジェクトの中心的なテーマでした。なぜ人々が特定のものに取り組みたいと思うのかを考えれば、これらのアイデアの多くがある種の共感に触発されたものであることがわかります。多くの人が、ユーザーから悩みの原因についてフィードバックを受け取ったときのことを思い出し、問題を解決してその悩みの原因を解消してあげたいと望んだことを思い出したのです」と指摘しています。

Thomas のチームのプロジェクトは、Unity の教育コンテンツが最新バージョンの Unity でサポートされるようにすることで、初めて Unity に触れるユーザーの体験を改善することに重点を置いていました。「私たちは、ユーザーが学習していく道のりと、オンボーディング体験を全体的にどのように改善できるかを自問自答しました。そして、それには新しい機能を開発することではなく、現在の機能をどうすればより良いものにできるかを考えることが重要だと結論づけたのです。」

全面的にユーザーエクスペリエンスを向上させようとする実践的な精神は、プロジェクトのアイデアの出し方や実践の方法にも表れていました。コアドキュメンテーションのリーダーである Jo Petty は、「Attack the API Docs(API ドキュメントを攻撃する)」と名付けたプロジェクトに参加しました。「例年、Hackweek はドキュメントをしっかり見直すいい機会となっています。いつもはドキュメントチームが定期的にドキュメントのバグを修正しているんですが、Hackweek では多くの開発者が一堂に会し、いつも取り組んでいることとは少し違ったプロジェクトに貢献したいと考えているからです。」と Petty は述べています。

「今年はみんながリモートで参加しているので、自分のスケジュールに合わせて気軽に参加できるプロジェクトに参加したいと思っている人には、このプロジェクトが魅力的に映るだろうと思っていました。このプロジェクトが重要だったのは、私たちのユーザーがドキュメントへの修正によって得られるメリットを即座に実感できることと、ある分野について熟知している開発者と作業する専用の時間が確保できることです。遠隔開催となった Hackweek にも簡単に適応でき、Slack 上で協力してドキュメントを修正するための良好な関係を築くことができたと思います。」

うれしい出来事とサプライズ

プロジェクトの大部分は、生活の質を向上させ、ユーザーのための実用的な問題を解決することに焦点を当てていましたが、Hackweek に楽しみがないわけではありませんでした。グローバルエバンジェリズムコンテンツの責任者である Mike Geig は、技術者ではない従業員にゲームの作り方を教える「Bootcamp」を主催しました。エバンジェリズムチームのメンバーは、Hackweek の進行に大きな役割を果たしており、しばしば自分たちが考えていた Hackweek プロジェクトの進行を脇において、他の Unity 社員の Hackweek プロジェクトの進行を助けることもありました。Unity が技術系以外の社員を Hackweek に招待したのは今年で 2 年目になりますが、Unity で最もユニークなコンテンツを目にすることができるのはこの場所でした。今年は Bootcamp への参加者が爆発的に増え、245 のチームが登録、最終的に 119 本のゲームが完成しました。

「私の目標は、インディーデベロッパーの仕事がどのようなものであるかを実際に体験してもらうことでした。経理や人事、法務、その他あらゆる役割の人たちに、『ああ、これがゲームを作る理由だ、これが開発者たちが実際に体験していることなんだ!』と言ってもらいたかったんです」と Geig は語ります。また、参加者数が急増しただけではありません。Unity の従業員は、ゲーム作りを通して、バーチャル空間で開催される Hackweek がどれほど楽しいものであるかを知りました。「バーチャル空間でのだったために、家族やパートナーにゲームを作るプロセスに参加してもらった参加者も多かったようです。」と Geig は述べています。

グラフィックス関連の R & D でシニアテクニカルプロデューサーを務める、Tricia McIntosh は実の娘の歌声をフィーチャーしたゲームを作りました。「娘は 6 歳になったばかりで、私が仕事で何をしているかに興味を持ち始めたところです。彼女はもともと「私がゲーム関係の仕事をしている」ことは知っていましたが、彼女と一緒に家にいながら仕事をしているので、彼女は私が毎日何をしているのか、より良くわかるようになったみたいです。昨今の状況の中で、良かったことの 1 つですね。」と McIntosh は述べています。

「今年は Hackweek に参加するために旅行に行けないということで、最初はガッカリしていましたが、娘と一緒に家で Hackweek に参加するのは本当に楽しいことだと分かりました。これはやってみてはじめて分かったことですね。娘は私がゲームのアイデアを考えるのを手伝ってくれて、その後、彼女のコンセプトをイラスト化するための絵を描いてくれました。私が毎日コーディングやゲームの作成をしていると、娘が私の肩越しに覗き込んできて、ゲームのタイトル画面やオーディオの作業を手伝ってくれました。数週間後の今でも、彼女は新しいゲームデザインを一生懸命考えており、私に自分でコーディングする方法を学ぶための手伝いをしてほしいと言ってくるんです。」

McIntosh は、Unity のおかげですべてが「非常に親しみやすい」ものになったと述べ、「Unity のおかげで私も娘もゲームを簡単に作れるようになりました」と喜んでいました。

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みんなが誇りに思う瞬間

今回の Hackweek は Unity として初めてのバーチャル開催であり、不確実なことや課題にも直面しましたが、なんと 195 本の完成したプロジェクトのビデオを見ることができました。今年は Hackweek にとって典型的な年ではありませんでしたが、非凡な結果をあげられたわけです。物理的に離れていることによる課題を乗り越えて、Unity の従業員が Hackweek を実施したことは、Unity がどれだけ協力して仕事をしているか、また、会社として教え、学び、刺激を与え、共に創造することにどれだけ献身的であるかを証明しています。

Hackweek の成果についての感想を聞かれた Bibby は「Hackweek が会社全体を巻き込んで成長したことを最も誇りに思っています。いまやすべての部門や組織に Hackweek が広まっています。自分たちの製品を学び、自分たちの提供している製品を使ってみて、本当に恐れを知らずに、ユーザーが何を言っているのかを理解し、喜びと痛みを体験しようとする熱意に、私は誇りを感じ、励まされています。これは私たちにとって非常にやりがいのあることであり、最終的にはユーザーの利益につながることなのです。 」と述べています。

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