本日、Create Solutions をクラウド化し、より顧客のニーズに合ったクラウド基盤を開発し、そしてゲームをはじめとした体験をより充実したものにするために、Unity は Microsoft Azure と提携することを発表します。また、マイクロソフトと Unity は、Windows および Xbox プラットフォームでのゲームの開発と配信をより容易にするために協力していきます。
私たちは、Microsoft Azure と提携することで、Unity のツールやサービスのエコシステム全体において、多くの領域で顧客により多くのクラウド機能を提供することができると考えています。これらの機能を活用して、ワークフローの改善、新機能の提供、さらなる信頼性の向上、よりグローバルなアクセスオプションの提供などを行っていく予定です。
私たちは、クラウドが提供する高度な計算能力、ストレージ、信頼性を活用できるように、これまで以上に多くの人に私たちのツールを開放するネイティブ機能の開発に専念しています。このクラウド化により、世界中のクリエイターがシームレスにコラボレーションしやすくなると考えています。また、クリエイターのマシンやユーザーのプラットフォームのローカルリソースだけでは実現できないような体験が実現可能になります。Unity には、すでに多くのクラウドを利用したツールやサービスがあります。Unity ゲーミングサービスなら、Parsec、DevOps、Wētā Digital、デジタルツインなどが挙げられます。また、Pixyz や Unity のヘッドレスレンダリングなど、クラウドワークフローで既に多用されているツールも多くあります。今回の提携により、さらに多くのツールがクラウド化され、世界中のあらゆる規模のチームに対応できるようになります。
以下は、Microsoft Azure との提携により、Unity のツールやサービスを向上させ、皆さんにご利用いただけるようになった事例のほんの一部です。
Plastic SCM や Cloud Build などの DevOps 製品は、迅速なイテレーションサイクルを円滑化し、問題を早期に発見して、その結果、より質の高い体験を提供することを可能にします。私たちは、クラウドによるターンキー DevOps サービスの機能拡張に力を注いでいます。Cloud Build では、Web 体験の刷新に加え、リポジトリの上限が 25GB から 40GB に、同時実行数の上限が 6 から 8 に引き上げられました。Plastic SCM は、エディター内プラグインの改良を続け、最近、まったく新しいデスクトップ UI を発表しました。今回の Microsoft Azure との提携により、これらのサービスを拡張し、より大規模で複雑なプロジェクトに対応できる、より統合の進んだクリエイターのエコシステムを構築していきたいと考えています。
また、どこにいても簡単にコンテンツにアクセスし、そのコンテンツをストリーミングし、コンテンツを見つけられるようにすることに注力しています。Parsec はすでに Azure VM や Azure Game Development VM 内で利用可能ですが、個人やチームが場所を問わず一緒に作業できるようにするには、まだやらなければならないことが多くあります。どんな PC で編集作業をしていても、プロジェクトファイルに素早くアクセスできる未来が見えてきました。
ゲーム以外にも、デジタルツインにおける RT3D の用例の多くで、モデル、点群、その他のデータにアクセスする必要があり、それは最高級のローカルデバイスでさえ収められないものです。私たちは、クラウドを通じて、誰もが簡単にリッチなデジタルツインを作成、共有、可視化、管理し、これを使ってコラボレーションできるようにする必要があると考えています。
より多くのゲームや体験がフル RT3D を中心に構築されていく中で、私たち全員が解決しなければならない最大の課題の 1 つは、並外れたコンテンツに対するニーズです。Unity の Wētā Digital や Ziva などのアートツールを Microsoft Azure に導入し、ゲーム、メディア、映画、その他多くのユースケースにおいて、高度な機械学習やプロシージャル作成ツールへのアクセスを民主化することは、当社の最も重要なクラウド施策の 1 つとなっています。
また、皆さんのゲームをより多くの人に楽しんでいただくために、Xbox コンソール、PC、Microsoft Store など、マイクロソフトのゲーミングエコシステムにおける差別化機能をさらにサポートしていきます。
マイクロソフトはすでに Unity と強力なパートナーであり、ゲームをはじめ、各分野のクリエイターを成功に導くためのコミットメントを共に分かち合っています。マイクロソフトの友人たちが、本日早くに公開されたブログでこの提携についてどのように語っているか、ぜひご覧ください。
(訳注:以下はマイクロソフトのブログをクロスパブリッシュした内容を翻訳したものです)
マイクロソフトでは、クリエイターの能力を高めることに深くコミットしています。Windows の歴史を通じて、マイクロソフトは開発者を育て、その創造的なイノベーションを育んできました。私たちは、Xbox ブランドのプラットフォームでも同じように、世界 90 か国以上で規模の大小を問わず、さまざまな開発チームをサポートしています。また、Azure Cloud は、開発者が想像力を発揮し、セキュアでスケーラブルな作業ができることを保証するものです。クリエイターへのこだわりは、長年のパートナーであり、リアルタイム 3D 技術で世界をリードする Unity にも共通するものです。また、3D コンテンツの制作・流通を拡大し、関連するツールや技術をより多くの開発者に提供し、ゲームをこれまでにないほど簡単にプレイヤーに提供できるよう取り組んでいます。
これが今日、Unity が、Unity エンジンによるリアルタイム 3D(RT3D)体験を構築・運用するためのクラウドパートナーとして、Azure を選択したのです。さらに、世界中のゲームクリエイターが Xbox コンソールや PC に簡単にパブリッシングできるよう協力し、彼らのコミュニティーにリーチできるようにするための仕事をすることを楽しみにしています。
ゲームの中で生まれた 3D インタラクティブ体験の魔法は、ノンゲームの世界にも急速に広がっています。Unity は、エンタープライズから街中の個人クリエイターまで、すべての開発者の幅広いニーズに応えるため、プラットフォームにとらわれないクラウドネイティブなソリューションを構築しています。Unity は、RT3D シミュレーションツールや、現実世界にある場所やオブジェクトのデジタルツインを作成する機能を提供することで、ゲームとノンゲームの別を問わず、クリエイターが RT3D アセットを簡単に制作できる環境を提供します。この進化を支えるために、クリエイターにはダイナミックでイノベーティブな技術インフラストラクチャが必要です。Azure はそのためのソリューションです。セキュリティとグローバルなスケーラビリティの実現を目指して構築された Azure は、すでに世界最大級のゲームのいくつかをサポートしており、これらのゲームで利用される中で得られた教訓が、あらゆる業界の RT3D 体験を強化するために活用されます。電子商取引、エネルギー、製造、医療など、あらゆる業界でリアルタイムシミュレーションの必要性が高まる中、Unity とマイクロソフトは、3D アーティストが Azure 上でこうした体験を構築、実行できるようなクリエイターのためのクラウドを構築しています。
ゲームやゲームのような体験の開発を、世界各国やさまざまな業界で民主化するという私たちの大きな望みは、特に Unity のようなゲームエンジンとの強力なパートナーシップに依るところが大きいです。また、マイクロソフトと Unity のパートナーシップにより、Made with Unity ゲームのクリエイターは、Windows と Xbox デバイスを使うプレイヤーにより簡単にリーチし、新たな成功の機会を得ることができます。開発ツールの改善、シリコンからクラウドまでの最新プラットフォームの活用、パブリッシング体験の簡素化により、Unity クリエイターは、世界中のより多くのゲーマーに自分のゲームを提供し、その夢を実現することができるようになります。
3D インタラクティブ体験がゲームとノンゲームの両方の世界で進化し続ける中、マイクロソフトと Unity は、明日のデジタルワールドを定義する新しいクリエイターの波を後押ししています。彼らの才能、創造力、共感力こそが、世界をただ変えるだけでなく、より良い方向に変えていくのです。
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