Unity を検索

PiXYZ v2018.2 ― 自動車産業を支えるオートメーションとアルゴリズム

2018年8月14日 カテゴリ: 製造業 | 5 分 で読めます
シェア

Is this article helpful for you?

Thank you for your feedback!

Unity では今年、PiXYZ Software との提携を発表しました。この提携の目的は、自動車産業・輸送機器産業の顧客向けに、リアルタイム 3D 用の CAD インポートおよびデータ準備のための最高水準のソフトウェアを提供することです。以降私たちは、両社の製品をより強力に連携させるための改善と新機能の開発に取り組んでまいりました。

Unity 2018.1 向けの PiXYZ では、新しいアルゴリズムと改良されたインターフェースが提供されました。本日は、Unity 2018.2 向けに新しくなった各種 PiXYZ 製品が Unity のストアから入手可能となったことをここに発表いたします。

PiXYZ STUDIO で、CAD データのインポートと準備の Python スクリプトによる自動化が可能に

今回加えられた最も大きな更新要素のひとつは、PiXYZ STUDIO への Python スクリプト編集機能の追加です。Python の編集はこれまでは PiXYZ STUDIO Editor を購入された場合に限り利用可能でしたが、今後はすべての PiXYZ STUDIO ユーザーが CAD データのインポートと準備を自動化するシナリオの修正・作成を行えます。また PiXYZ STUDIO には、一般的なデータ準備用のすぐに使えるシナリオと、新しいインポートウィザードも追加されています。

これらの新機能が追加されたにも関わらず、PiXYZ STUDIO の価格は据え置きです!この変更に伴い PiXYZ STUDIO Editor は廃止され、既存のユーザーの皆様は、現在のサブスクリプション期間が終了し次第、PiXYZ STUDIO への更新が可能になります。

また、新製品「PiXYZ STUDIO.batch」も公開されました。これは PiXYZ STUDIO の全機能に加え、スクリプトによるファイルの入出力機能も備えています。これにより大量のデータのバッチ処理が可能となります。PiXYZ STUDIO.batch は企業のお客様に最適です ― 詳細は Unity の営業担当にお問い合わせください

PiXYZ STUDIO の Python スクリプト編集機能で CAD データのインポートおよび準備の自動化シナリオを修正・作成する

PiXYZ REVIEW のコラボレーション機能の強化

PiXYZ REVIEW を使用すると、幅広い種類の CAD モデル、点群、およびメッシュデータを様々なソースから簡単にインポートすることができ、異なるチームやパートナー(エンジニア、プロジェクトリーダー、マーケティングプロダクトマネージャー、トレーニングエキスパート、VR エキスパートなど)同士が効率的に連携できます。今回 v2018.2 となった PiXYZ REVIEW には、これまで PiXYZ REVIEW Premium 限定だった AR・VR 機能が追加されました。これにより PiXYZ REVIEW ユーザー間で、没入型 AR・VR デバイスと従来型のディスプレイが混在して使用されている状況でも、連携することが可能になりました。これに伴い PiXYZ REVIEW Premium は廃止となり、PiXYZ REVIEW の価格は PiXYZ PLUGIN for Unityと同じになります。

さらに強化された性能と利便性

PiXYZ CONNECT はサーバーベースで、ウェブのフロントエンドを提供します。大規模な会社で、これを使用して CAD インポートとデータ準備を内部的なウェブサービスとして従業員に提供することができます。今回 v2018.2 になった PiXYZ CONNECT と Unity のライセンスがあれば、Unity ランタイムを直接生成することが可能となります。これは幅広い企業のアプリケーションに対応可能な強力な機能です。さらに PiXYZ STUDIO と PiXYZ CONNECT には、この他にも強力な新機能が追加されています。そのひとつは軽量なプロキシメッシュの生成です。これは(衝突やライトのベイクなどに用いる)正確なジオメトリ情報を持つパフォーマンスの高いメッシュを提供する場合に役立ちます。

PiXYZ STUDIO は衝突とベイクのための軽量なプロキシメッシュを生成します。

PiXYZ はこれまで、CAD データからメッシュを生成するための優秀なソリューションとして常に好評を得てきました。何故かと言うと、PiXYZ は NURBS パッチを解釈でき、滑らかなサーフェスの曲線を維持しながら間引きの最適化を行えるからです。今回のバージョンには、より有機的な形状のメッシュや純粋に NURBS パッチ情報を持たないメッシュを間引くための、新しいアルゴリズムのオプションが追加されています。このオプションと PiXYZ 搭載の LOD 作成ツールとが組み合わさることで、(マーケティングのための体験をつくる場合でも、モバイルトレーニングアプリケーションをつくる場合でも)希望通りのコンテンツの生成が今まで以上に強力にサポートされます。

PiXYZ PLUGIN for Unity は、オブジェクトのヒエラルキー内に LOD の関連付けのための新しいオプションを提供します。

PiXYZ PLUGIN にも新しい機能が追加されています。プロダクトの完全なヒエラルキーのインポート時に、メタデータが Unity 内のプロパティとしてインポートされるようになりました。以前はこれを行うには PiXYZ STUDIO が必要でした。CAD ファイルがインポートされると、Inspector ウィンドウ上のヒエラルキー内で、各オブジェクトのメタデータが表示されます。([注]これが機能するのは非圧縮のヒエラルキーの場合のみです。)

大きくて複雑な CAD モデルで馬力の高いパフォーマンスを実現するための改良

今回の最も劇的な改良は、PiXYZ PLUGIN for Unity のパフォーマンス最適化に向けた PiXYZ と Unity 共同での取り組みによって実現されました。Unity API 内への呼び出しをより効率的に行う方法を導入すると同時に、PiXYZ が新しい C# Job System を使用して Unity 内にゲームオブジェクトを作成するようにしました 。これらの変更によって、特にモデルが大きくて複雑な場合における、劇的な改良がもたらされました。CAD データのインポートと準備に掛かる時間が 50% ~ 80% 以上削減されるケースも確認されています。

Unity と PiXYZ を活用してアイデアを実現させる方法を紹介した 1 時間のライブセッション

最後に、8 月 21 日(火曜日)10:00 PST に、初めての自動車産業向けウェビナー『Real-Time 3D for Auto: From CAD to Unity』(英語) を開催します。今日のクラス最高水準 CAD インポートソリューションとリアルタイムレンダリングツールによって、優れたアイデアとプロダクトを短期間で現実のものにする方法をご紹介します。お席に限りがありますのでこちらでご登録ください(※訳注:セッションは好評のうちに終了しました。記録映像をオンデマンドでご視聴いただけます。)

今後の展望

この取り組みはまだ始まったばかりです。ユーザーの皆様から、PiXYZ に関連した非常に有益なフィードバックをお寄せいただいています。私たちは今後も、CAD インポートとデータ準備のための最高のソリューションをさらに改良するべく尽力してまいります。今後のリリースでは、自動車産業以外の業界のニーズに応える新しい機能や、さらなるパフォーマンスの改善、そしてマテリアルのインポート関連の便利な新機能も搭載される予定です。PiXYZ チームは、プロダクトそのものだけでなくドキュメンテーションやチュートリアルの改善にも重きを置き、より良いユーザー体験を皆様にご提供できるよう、今後も取り組みを続けてまいります。

差し当たっては、 PiXYZ に関するご要望を以下のコメント欄にご投稿ください。皆様から寄せられたコメントは(返信ができない場合でも)すべて読ませていただいています。皆様のビジネスで PiXYZ と Unity をより便利に活用できるようにするためのアイデアを是非お聞かせください。Unity のウェブサイトでは、さらに詳しい情報をご確認いただけるほか、PiXYZ パッケージのダウンロードが可能となっています。

2018年8月14日 カテゴリ: 製造業 | 5 分 で読めます

Is this article helpful for you?

Thank you for your feedback!