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デザインモデルからリアルタイム 3D コンフィギュレーターまで:canVERSE と Arksen のワークフロー

2021年10月18日 カテゴリ: 製造業 | 9 分 で読めます
yacht created with the canverse configurator
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幅広い業界でリアルタイム 3D コンフィギュレーターが導入されており、インタラクティブで没入感のあるプリセールスやマーケティング活動で顧客を惹きつけようとする企業が増えています。Unity のマーケティングソリューション製品群の 1 つである Unity Forma は、そのようなニーズに応える効率的でコスト効率の高いソリューションを提供します。

イノベーションとテクノロジー、そして冒険を自らのコアとする Arksen 社は、これらのコアバリューに沿って建造された最新の海洋探査船を紹介するための新しい方法を必要としていました。Arksen 社はデスクトップ、モバイル、AR、VR に対応した共有 3D スペースの作成を専門とするデザイン会社 canVERSE 社と提携しました。この時、canVERSE 社はどこから始めるべきか明確に把握していました。 

canVERSE 社は Unity Forma を活用して合理的なワークフローを構築し、Arksen 社のコンピューター支援設計(CAD)データを出発点として、同社の最新の船舶を紹介するための、完全にインタラクティブなリアルタイム 3D コンフィギュレーターを完成させました。

「これまでの船の静止画の制作では、調整に 2 〜 3 週間かかっていました。今では、クライアントがリアルタイムで Arksen 85 に触れ、あらゆる角度から見て、Unity Forma でオプションをカスタマイズできるので、生き生きとしたモデルを見ていただくことが出来るようになりました。」

- Eleanor Briggs 氏(Arksen 社マーケティングディレクター)

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Watch the full story of this project, and discover how innovative technologies support Arksen’s core motivations: innovation, adventure, and conservation.

今回はゲストからの寄稿記事として、canVERSE 社の最高経営責任者 Barnabas Cleave 氏と、最高製品責任者 Charlie Hasdell 氏に、コンフィギュレーターの開発プロセスについての紹介記事をいただきました。

2D 画像から 3D モデルへ

canVERSE 社は、画面という 2 次元の創造的なキャンバスと、共有された 3 次元の世界を融合させることで、企業が顧客にリーチし、より多くの人に製品を使ってもらうための動きを促進します。

Arksen 社は、この地球上で最も未開で、最も貴重な場所へ安全に移動できるように設計された、探検家向けの船を数多く作ってきました。canVERSE 社は、Arksen 社の CAD データから直接、Unity Forma を用いて Arksen 85 のあらゆる箇所の設定を調整可能な、リアルタイム 3D で描かれたモデルを作成することができました。

洗練されたワークフローで、スマートな仕上がりに

すべての Arksen 社の船は顧客のニーズに合わせてカスタマイズ可能なので、canVERSE 社は複数の CAD モデルを取り込むことができるワークフローを作成しました。ワークフローは 5 つのステージで構成されています。

ステージ 1:Rhinoceros 3D による CAD モデルの構築

すべては CAD モデルから始まります。Rhinoceros 3D で作られた CAD モデルは、Arksen 社のチームによって 3DM ファイルとしてエクスポートされます。

Building the configurator in Unity Forma, the process starts with the original CAD data, exported from Rhinoceros 3D.
Unity Forma によるコンフィギュレーターの構築は、Rhinoceros 3D からエクスポートしたオリジナルの CAD データから始まる。

ステージ 2:Pixyz Studio による CAD モデルのインポート

Unity のスタンドアローン Pixyz Studio ソリューションを使用することで、CAD データからテッセレーションされた三角形で構成されたメッシュへの変換、テクスチャを適用するための UV 構築、ジオメトリの最適化など、豊富なツールが使えるようになりました。また、制作にあたるチームは技術的な問題を解決するためにさまざまな機能を導入したり、マテリアルを適用したり、モデルを微調整したりして、Unity Forma へのインポートに備えることができます。

The model data was optimized with Pixyz Studio prior to importing into Unity Forma.
モデルデータは Unity Forma にインポートする前に Pixyz Studio で最適化された。

ステージ 3:Unity ArtEngine で物理的な素材をデジタルマテリアルに変換する

canVERSE 社は、船が建造中であることを活かして、Arksen 85 の写真を撮影し、ArtEngine に入力することで、マテリアルのデジタルライブラリを作成しました。また、アーティストチームは ArtEngine の AI ツールを使って、Unity の HD レンダーパイプライン(HDRP)を使った非常にリアルなマテリアルを作成することができました。たとえば、船外のアルミ板の写真を物理ベースレンダリング(PBR)アセットに変換しました。

With Unity ArtEngine, photographs of the vessel in build are used to recreate realistic materials for the configurator.
Unity ArtEngine を使って、建造中の船の写真を使って再現したコンフィギュレーター用のリアルなマテリアルを作っている。

ステージ 4:Unity Forma でリアルタイム 3D コンフィギュレーターを作成する

Unity のデザインは常に進化し続けており、Unity Forma のネイティブツールは、canVERSE 社が驚くべきスピードでアップデートや変更点の確認を行えるワークフローを提供してくれます。

Motor boat
Unity Forma を使うことで、すべての関係者は、デザインが反復修正されていく様子をリアルタイムで簡単に見ることができる。

最初の Arksen 85 については、開発チームがブームアームのアニメーションや 3 つの状態を持つ視覚システムを作成し、アーティストが海岸のシーンを作りました。Unity Forma の真価が発揮されるのは、最終的な要素をすべて一緒に操作できる時です。 

従来は、チーフプロダクトオフィサーが、さまざまな開発者やアーティストに指示を出して、最終製品の仕上げを行っていました。これは、チームメンバーの間を行き来する長いプロセスになることもあります。しかし、Unity Forma では、技術的な専門家でなくても、カメラやライティング、マテリアルのバリエーションを簡単に調整し、テストすることができます。これにより、チーム内で使う時間とリソースを大幅に節約することができます。

さらに、Forma のプロセス自体も非常に効率的です。Arksen 社のモデルは継続的に更新されていくので、このプロセスの高い効率性は必要不可欠でした。Arksen モデルの新バージョンが Unity Forma に搭載されるとすぐに、製品コンフィギュレーターを使ったドラッグアンドドロップのシンプルなインターフェースでマテリアルや見た目のバリエーションを更新することができます。 

プロジェクトの構造が維持されているので、製品のアップデートを経ても、既存のカメラワーク、アニメーション、環境はそのまま使えます。製品コンフィギュレーターやマテリアルのサムネイルジェネレーターなどの自動化ツールは、こうした作り直しの作業に要する時間をさらに短縮します。これにより、Forma のユーザーインターフェース用の新しいサムネイルを迅速かつ簡単なプロセスで生成し、作業時間を大幅に短縮することができます。

最後に、Unity Forma を使うことで、canVERSE 社、Arksen 社のチーム、Arksen 社の顧客など、すべての関係者がさまざまなアイデアを試し、通常であればずっと後になってから発見されるような潜在的な問題をリアルタイムで発見することができます。そのため、共同で作業する人たちが全員 1 つのまとまったデザインプロセスの中で一緒に開発を進め、レビューすることができます。

「Unity Forma によって、顧客は抽象的な CAD 図面ではなく、自分の船のデジタルツインを実際に見たり、体感したりすることができるので、Arksen との感情的なつながりを得ることができます。」

- Jim Mair 氏(Arksen 社テクニカルディレクター)

このようなことがことがUnity Forma は重要なセールスツールとなっただけでなく、デザインフィードバックループの一部となり、チームは数日ではなく数時間で迅速にプロトタイプを作成できるようになりました。

ステージ 5:Furioos を使ったリアルタイムコンフィギュレーターの導入

最終的に、Unity Forma のビルドはそれぞれ Furioos のクラウドベースのストリーミング技術により、複雑なインタラクティブ 3D アプリケーションをウェブブラウザーで簡単に共有し、それらをウェブサイトに埋め込まれます。これにより、Arksen 社のチームとその顧客は強力なマシンを必要とせず、常に最新のアップデートを見ることができます。

Image of the converse yacht furioos stream

ここをクリックすると、Furioos のストリームにアクセスできます。

ワンランク上の没入感を

Unity Forma によって canVERSE 社はそのワークフローをテストする体制が整い、最終的には Arksen 社の Rhinoceros 3D CAD モデルにフィードバックされ、生産に入る準備を整えることができました。

現在 canVERSE 社は、次のレベルの没入感を実現するために、卓上に AR でホログラフィックを表示させるバージョンなど、XR による複数の構成に取り組んでいます。このプロジェクトがどのように展開していくのか、ぜひご注目ください。

 

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リアルタイム 3D 技術を採用することで、メーカーは製品のライフサイクルプロセスを大幅に改善しています。Unity Forma の詳細については、Unity のエキスパートにお問い合わせください。無料でお試しいただけます

2021年10月18日 カテゴリ: 製造業 | 9 分 で読めます
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