最新の ArtEngine2021.5 アップデートで新しいコラボレーション機能、より優れたマスクツールなどが追加され、サンプルベースのワークフローの力をより一層活用できるようになりました。また、GDC で行ったプロモーションを、7 月 5 日まで延長することとしました。
3 月の GDC 期間中に開始した、ArtEngine を月額 2,299 円(税込)(通常は月額 12,540 円(税込))でご利用いただけるプロモーションは、5 月 17 日で一旦終了しました。私たちの狙いは、ユーザーに敬意を表し、皆さんにこの製品をもっと使ってもらいやすくすることでした。ArtEngine は発売以来、AAA ゲームのスタジオや業界大手を主なターゲットとしたプレミアム製品として、その価値を示し続けてきました。
過去 2 か月間、私たちは新しく入ってきたユーザーの手になる素晴らしい作品を見て驚かされました。そして、そうした作品の作者の多くは、今回のプロモーションを機会に ArtEngine を手にした独立系スタジオや小さなスタジオのチームだったのです。私たちはこれを見て、プロモーションを 7 月 5 日まで延長することにしました。この日付までに ArtEngine をお買い上げになった方は、12 か月の間月額 2,299 円(税込)で ArtEngine をご利用いただけます。製品ページにアクセスしていただければ、割引価格の適用を受けることができます。
ユタ州を拠点とするフリーランスのフォトグラメトリのエキスパート、Herb Flower 氏は、岩のマテリアルの品質の改善を目的としてプロモーション中に ArtEngine を導入したアーティストの 1 人でした。上の写真の左側は、カラーテクスチャをバンプマップに変換するソフトウェアを使用して作成された元のディテールテクスチャです。右側は、ディテールマップを使用して更新されたマテリアルです。この変更は、フォトグラメトリによって他の岩をスキャンし、ArtEngine でクリーンアップすることによって行われました。
Herb は次のように述べています。「成果物が ArtEngine の素晴らしさを何よりもよく物語っていると思います!ディテールテクスチャのタイルが描き込まれたテクスチャの質を上げるためにどれほど重要であるかが広く理解されているかはわかりませんけどね...」Herb の仕事について詳しく知りたい方は、彼の Webサイト にアクセスするか、Unity アセットストアから取得できる、Herb のフォトグラメトリアセットストアをこちらからダウンロードしてみるのがよいでしょう。ArtEngine でのサーフェスのフォトグラメトリとスキャン結果のクリーンアップについて詳しく知りたい場合は、e ブック「Get Ready for Photogrammetry」をご覧ください。
Unity は皆さんに対してオープンになり、皆さんからのご意見を取り入れるように努めてきました。私たちのチームは、一部のユーザーにとってサンプルベースのワークフローがまったく新しい作業方法であり、それが ArtEngine を取りつきにくいものにしている可能性があることを理解しています。
そのため、AI ベースのワークフローをいち早く活用してもらい、より優れたコンテンツをより迅速に作成できるよう支援することに重点を置いています。この流れは、今年の初めに Unity のアーティストの 1 人である Victor Kam が定期的にリリースする YouTube チュートリアルの制作に投資するところから始まりました。これまで数週間にわたって、サンプルプロジェクトとそのノードグラフに使われている ArtEngine の機能に磨きをかけ、さらに直接コラボレーションするための機能を改善して、人から学び、作品を人とシェアできるようにしています。
ArtEngine 2021.5 では、新しいプロジェクトのエクスポート機能が使えるようになっています。大規模なスタジオに所属していて、チームと緊密にコラボレーションする必要がある環境アーティストでも、友人同士でやっている独立系スタジオでもっと楽なアプローチを取りたいと思っている方でも、このプロジェクトのエクスポート機能を使って ArtEngine プロジェクトを .zip ファイルとしてシェアし、成果物をより効率的に見てもらえるようになります。File > Open メニューを使って目的のファイルを選択すれば、同じような感覚で他のクリエイターのプロジェクトをインポートすることができます。
この機能についてさらに詳しく知りたい方は、以下に紹介するサンプルプロジェクトをいくつかダウンロードすることをお勧めします。これらのプロジェクトはすべてVictorが制作したものです。.zip ファイルを展開したら ArtEngine を開き、File > Open と選んで、.art ファイルを選択します。注:完全な結果を表示するには、Execute All Nodes をクリックして、グラフ全体を再実行する必要があります。動かしてみたり好みに合わせて微調整したりしてから、Export Project を選択して、成果物をシェアしてみましょう。
新しい Feature Selector で樹皮のマテリアルから苔の部分を素早く抽出したり、タイル状に並べることのできる苔の生えた樹皮のマテリアルを新しく作ったりできます。今すぐダウンロード
テンプレートや新しいコンテンツウィンドウなど、今後数か月の間に行われる予定のアップデートにご期待ください。プリセットになった一般的なワークフローとすぐに使用できるアセットのライブラリを活用して、マテリアル制作のプロセスをさらに高速化できます。
より精度の高いマスクをすばやく作成したいとお考えですか。今回のアップデートで、新しい領域ベースの Feature Selector をご利用いただけるようになりました。この強力なノードは、ArtEngine でマスクを扱う方法を一新するものです。このノードを任意の画像に適用して、スーパーピクセルのスマートグリッド(入力パラメーターに基づいて作られた似たピクセルのクラスター)を生成します。スーパーピクセルのクラスターが作成されると、その領域のマスクをすばやく生成できます。
フォトメトリックステレオを使い込んでいる方のために、Multi-Angle to Texture(MATT)のアップデートをご用意しました。キャプチャリグのいくつかのパラメーターを指定して、この MATT ノードの結果を調整できるようになりました。これにより、皆さんの仕事が楽になるはずです。
新しい CLI ツールを使用すると、アプリケーションを開く必要なく ArtEngine の機能をパイプラインに統合できます。まず、ノードグラフを作成し、次に入力フォルダーと出力フォルダーを定義すると、CLI ツールがバックグラウンドで実行されます。
ゲームやプロジェクトのオブジェクトに使う PBR マテリアルをざっくり作る必要に駆られたことはありませんか。新しいモバイルアプリケーションのベータテスターになってくれる Unity ユーザーの方を探しています。このアプリケーションの開発についてテスターとして参加をご検討いただける場合は、まずこちらの アンケートにご回答ください。ご回答後、できるだけ早くお返事いたします。
ユーザーのコミュニティが成長し続けるにつれて、皆さんが作り出すアートもさらに素晴らしいものに成長していきます。フィードバックを送りたい時や、ご自身のアートワークを紹介したい時は、Discord チャンネルや ArtEngine フォーラムで共有するか、artengine-info@unity3d.com までご連絡ください。
創作を楽しみましょう!
アーティストクレジット:Herb Flower(ヘッダー画像)、Victor Kam
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