本日より、Unity の マルチプレイヤーソリューションの機能が拡張されます。Unity ゲームサーバーホスティング(Multiplay)と Matchmaker(いずれもセルフサービス)、Netcode for GameObjects、Photon と連携した新しいバトルロイヤルサンプルなど、マルチプレイヤーゲームを開発・運営するために取りうる選択肢がこれまでになく充実してきています。
Respawn 社、Hi-Rez 社、Ubisoft 社といったマルチプレイヤーゲームの開発を手掛ける最大手のスタジオと長年にわたって仕事をする中で得た学びをもとに、私たち自身もバックエンドテクノロジーを大きく進化させることができました。今日、私たちはこれらのソリューションをより身近に、より使いやすくできることを誇りに思っています。
また、この絶好のタイミングで「マルチプレイヤーレポート 2022」も新しく公開されました。このレポートでは、ゲーマーの 77% がマルチプレイヤーゲームをプレイしており、一般の人の約半数がマルチプレイヤーゲームに参加していることがハイライトされています。
このブログでは、新しいサンプルについて解説し、私たちのマルチプレイヤーソリューションの動作を実際に見ていただき、皆さんの次のプロジェクトのために、800 ドル分のクレジットを使っていただく方法についてご説明します。
どんなマルチプレイヤーゲームも、クールな仕組みや興味深い世界観など、次のゲーム開発を始めるためのインスピレーションとなるようなアイデアから始まります。
私たちは、皆さんご自身の将来の大ヒット作のためのアイデアを直接お出しすることはできませんが(私たち自身がいくつか自分たちのためにアイデアを出したことはありますが)、皆さんのマルチプレイヤーゲームのためのバックエンド技術スタックをサポートすることはできます。これには、サーバー、ネットコード、ロビー、マッチメイキングなど、あらゆるものが含まれます。
ゲーム専用サーバーホスティングがあらゆる容量に対応するよう設計されているため、数十人から数百万人のプレイヤー数まで対応できるようにシームレスにスケールすることができ、すぐにゲームを起動することができます。
本日の発表により、この実績を積んだホスティングソリューションがあらゆる規模のスタジオに提供されるようになりました。加えて、セルフサービスとガイド付きのオンボーディング体験が UGS ダッシュボードからすべて利用できるようになりました。これにより、現在稼働中のうち、最大級のマルチプレイヤータイトルを支えるグローバルに管理・監視されたインフラストラクチャを使い、安心してゲームをローンチさせることができるようになります。
「マルチプレイヤーレポート 2022」では、スマートなマッチメイキングがマルチプレイヤーゲーマーにとって必須であることが報告されています。ゲームの楽しさに関連する機能としては、「面白いマッチがすぐに見つかる」「友達と一緒に遊べる」がトップ 3 にランクインしています。
Unity の Matchmaker は、皆さんが次に開発するマルチプレイヤータイトルでそのすべてを可能にするセルフサービスとして提供されています。
より良いプレイヤー体験を提供するマッチを構築する。ルールベースのマッチメイキングにより、ゲームやプレイヤーに合わせたマッチングを実現します。加えて、グローバルなネットワークインフラに支えられ、プレイヤーにとって最も重要なこと、すなわち低遅延と高速なマッチングも達成しています。
ゲームサーバーホスティング(Multiplay)と Matchmaker は、Photon Fusion と組み合わせた形で、大規模なバトルロワイヤルのサンプルの実装に使われています。詳しくはこのブログの後半で、ハンズオンで学べる内容の紹介を通じてご説明します。
NGOは、Unity ゲームエンジン向けに作られたネットワークライブラリで、小規模な協力型ゲームの開発を容易にするものです。
シーン管理、アニメーション、物理演算などをサポートしており、同期を維持した状態でシミュレーションを行います。Netcode for GameObjects 1.0 のリリースに合わせて、以下のリリースも行いました。
マルチプレイヤーゲームを開発するために Unity エコシステム内で利用可能な最新のネットコード技術について詳しく知ることができるブログ記事もぜひお読みください。
NGO は、小規模の協力型ゲームを簡単に作れるように設計されています。大規模なマルチプレイヤーゲームの開発をすぐに始めたい開発者の方には、Photon Fusion で開発し、UGS ゲームサーバーホスティングを使ってスケールアップできるバトルロワイヤルサンプルもご利用いただけます。
Unity ゲーミングサービスのプラットフォームは、皆さんが適切と思うツールを組み合わせて理想の技術スタックを構築し、皆さんにとって望ましい方法で作業できるように設計されています。しかし、どこから手をつければいいのでしょうか。新しいサンプルに触れて、マルチプレイヤーツールがどのように連携しているかの感触をつかみましょう。
Photon Fusion を使った大規模バトルロイヤル
バトルロイヤルはあらゆるゲーマーから高い需要を得ていることを鑑みて、Photon の開発元である Exit Games 社と共同で、Unity で開発・稼動させたバトルロイヤルを実装しました。このサンプルは、皆さんが自分でスピーディなバトルロイヤルゲームの開発を始めるうえで役立ち、またこのサンプルから、Unity をコアに大規模なマルチプレイヤーゲームの開発と運用を行う方法を学ぶことができます。
Photon Fusion サンプルによる大規模バトルロイヤルは、Unity エンジン、ゲームサーバーホスティング(Multiplay)、Matchmaker で構築されており、マルチプレイヤーゲームの最新機能とゲームタイプを実装しています。
Photon Fusion は、予測やラグ補正などの強力な機能を備えており、開発者は複雑なマルチプレイヤーゲームを構築することができます。Fusion エンジンは、CPU や帯域幅の消費を抑え、開発者がサーバーシミュレーションを 60Hz のティックレートで動作させることができるように設計されています。
1 つのゲームサーバーインスタンスで大規模なバトルロイヤルゲームの新しい体験を生み出すための基盤となる、ネットワーク化されたサンプルをぜひご覧ください。クライアント・サーバートポロジーと、強力で柔軟なキューベースのマッチ機能を提供する Matchmaker を使った、専用ゲームサーバーによるホスティングの方法を学べます。
以下のサンプル機能が含まれています。
『Boss Room』:小規模な協力型 3D ゲームのサンプル
『Boss Room』は、Netcode for GameObjects、Relay、Lobby を使用して制作された小規模な協力型 3D ゲームのサンプルプロジェクトで、マルチプレイヤーゲーム制作のワークフローを支える概念やパターンを学ぶのに役立つよう設計されています。
これらのバックエンドソリューションの組み合わせは、協力型ゲームを開発するうえで強固な基盤となります。開発者は『Boss Room』のコードを読み込んで、自分で類似のゲームタイトルを作るための先取りをすることができます。
『Boss Room』のコードを読み込み、キャラクターのアビリティの実装方法、遅延が目に見えないようにするための発射時アニメーションの使用、オブジェクトの複製、RPC の活用などについて詳しく学びましょう。
『Galactic Kittens』:小規模な協力型 2D ゲームのサンプル
『Galactic Kittens』も小規模な協力型タイトルのサンプルですが、こちらは 2D のゲームです。これは Netcode for GameObjects のサンプルで、最大 4 人のプレイヤーが協力して、宇宙をさまよう敵を倒すゲームとなっています。
『Galactic Kittens』は、基本的なネットワークマネージャーの設定を使用して、ローカルホスト上で簡単にテストできます。また、スプライトアニメーション、パーティクルエフェクト、基本的な 2D の動きを適用して同期させる方法を学ぶことができるよう設計されています。
皆さんのゲームにとって何が最もうまく働くかを知っているのは、皆さんご自身です。これが、私たちのマルチプレイヤーソリューションが皆さんの開発ニーズに柔軟に対応できるように設計されている理由です。好みのツールとエンジンを組み合わせて、今すぐ次のマルチプレイヤーゲームの開発に取り掛かりましょう。
Netcode for GameObjects の詳細については、告知時のブログをご覧ください。これからゲームサーバーホスティング(Multiplay)または Matchmaker の利用を始める方は、10 月 12 日に開催されるインタラクティブウェビナーへのご参加もご検討ください。Unity Dashboard からアクセスするきます。