Unity 2021 LTS では、UI Toolkit が幅広いゲームでの応用やエディター拡張のためのアダプティブな実行時 UI の構築およびデバッグに役立つ機能、リソース、ツールのコレクションを提供します。直感的なワークフローにより、アーティスト、プログラマー、デザイナーなど、さまざまな役職の Unity クリエイターが、いち早く UI 開発に着手することができます。
UI Toolkit の主な利点である拡張性やパフォーマンスの向上については、以前のブログ記事をご覧ください。 自社のゲーム『Timberborn』でツールキットを使った Mechanistry のように、すでに UI Toolkit は複数のスタジオで活用されるようになっています。
Unity UI は、3D ワールドでの UI の位置決めとライティングのためのソリューションとして残っていますが、Unity 2021 LTS の時点で、実行時 UI には UI Toolkit が推奨となっています。特に Screen Space - Overlay に設定された UI で効果的で、さまざまな画面解像度に対して良好にスケールします。
そこで、UI Toolkit を使った UI 開発をより良くサポートするために、2 つの新しい学習リソースを発表することになりました。
この記事の続きでは、UI Toolkit サンプルプロジェクトに含まれる主な機能について説明します。
この UI Toolkit のサンプルは、皆さん自身のアプリケーションに UI Toolkit を活用する方法を示してくれます。このデモでは、ミニ RPG の 2D プロジェクト『Dragon Crashers』のスライスに、実行時に Unity 2021 LTS の UI Toolkit ワークフローを使用してフル機能のインターフェイスを提供しています。
サンプルプロジェクトでその方法が紹介されているアクションの中には、次のようなものがあります。
ご自分のアセットに追加した後にプロジェクトを試すには、再生モードに入ってください。なお、UI Toolkit のインターフェースは、Scene ウィンドウには表示されません。代わりに、Game ウィンドウまたは UI Builder で見ることができます。
左のメニューは、モード別のメインメニュー画面を操作するのに便利です。メインメニューを構成する 5 つのモード別の画面にアクセスするためのボタンを縦に並べたものです(画面を切り替えてもアクティブなままです)。
ポーションをドラッグしてキャラクターを回復させるなど、インタラクティブな操作も可能ですが、ゲームプレイ部分は最小限にとどめられており、UI のサンプルに集中できるようになっています。
それでは、メニューバーの UI を詳しく見ていきましょう。
UI Toolkit を使って、プロジェクト全体において安定した一貫性のある UI を構築することが可能です。同時に、ゲームのテーマやスタイルをより具体化するために、独自のデザインやディテールを追加するための柔軟なツールも提供しています。
それでは、サンプルの中で、UI デザインを洗練させるために使用された機能のいくつかを見ていきましょう。
UI を強化するために、効率的なワークフローを採用するようにしました。ここでは、プロジェクトをよく整理された状態に保つための推奨事項を紹介します。
UI Toolkit では、UI レイアウトやスタイルがコードから切り離されていることを忘れないでください。つまり、バックエンドのデータの書き換えは、UI デザインとは無関係に行うことができるのです。開発チームがそれらのシステムを置き換えたとしても、インターフェイスは引き続き動作するはずです。
この他、デモで使用されるツールとしては、特殊効果用にビルトインのパーティクルシステムで作成されたパーティクルシステムや、2D ツールセットなどがあります。これらの要素がどのように作用しているのか、ぜひインスペクターでプロジェクトを確認してみてください。
UI アーティストが作成したリファレンスアートは UI/Reference に格納されており、これは UI Builder で再現されています。モックアップからワイヤーフレームまでを含む全プロセスは、e ブックにも収録されています。最後に、サンプルに含まれるすべてのコンテンツは、皆さんご自身の Unity プロジェクトに追加することができます。