クロスプラットフォーム向けコンソールゲームの開発で成功をつかむ方法

クロスプラットフォームのタイトルで成功を収めるためには、コンソールのプレイヤーを獲得することが重要です。適切なリソースがあれば、PlayStation^® 、Xbox^® 、Nintendo Switch^™ に対応したゲームを準備することができます。

家庭用ゲーム機プラットフォームには、そのインストールベースや強力なハードウェア性能など、多くの魅力があります。そのため、コンソールでの発売に向けて、Unity で開発しているゲームを軌道に乗せておくことが非常に重要なのです。

このブログ記事は、クロスプラットフォームゲーム開発を成功させるためのガイドとなるものです。ベストプラクティスと覚えておくべきリソースの概要については、こちらをお読みください。

コンソールは皆さんのクリエイティブなビジョンと同じようにそれぞれユニークなもので、そしてそれぞれに独自の提出要件と開発者ポータルへのアクセスがあります。深く掘り下げる前に、Unity Hub を開いたところからプロジェクトをセットアップするための基本的な事項を説明します。

Unity のすべてのバージョンには、それぞれ対応するコンソールプラットフォームサポートのアドオンがあります。アドオンをインストールすることで、特定のコンソール SDK のバージョンがサポートされます。対応するコンソール SDK は、登録後にプラットフォームホルダーからダウンロードできます。

プラットフォームホルダーではコンソール SDK を定期的にアップグレードしています。Unity ではそれに合わせて、最新の SDK との互換性を維持するために、現行のバージョンの Unity（LTS バージョンを含む）をすべてアップグレードしています。お使いの Unity のバージョンが対応する SDK のバージョンとペアリングされていることを確認してください。

登録してコンソール SDK をダウンロードしたら、お使いの現行のバージョンの Unity を使用して、コンソールゲームの開発を開始できます。ただし、提出の準備をするときは、関連する LTS ブランチに移行することを強くおすすめします。これが最も安定したバージョンであり、重要なバグ修正や SDK のアップグレードが含まれているからです。

Unity では、各コンソール向けにエディター拡張が用意されています。どのようにシーンをビルドし、開発キットにゲームをデプロイするかを効率的に Unity に伝えることができます。モバイルゲームを開発したことがある方であれば、このワークフローにはなじみがあるのではないでしょうか。

Unity エディター上でゲームを実行することは、実際のコンソールのハードウェアで実行することと同じではありません。開発用 PC の仕様はそれぞれのコンソールと異なり、コンソール自体、仕様がそれぞれ独自のものがあります。この仕様の違いとは、クロック速度、セーブ時間とロード時間、利用できる RAM の量などがあります。

対応する開発キットで頻繁にゲームを実行することをおすすめします。サポートする予定のターゲットデバイスのうちスペックが最も低いものを選び、そのデバイスで定期的にテストしましょう。これは、基準となるパフォーマンスを特定し、それに合わせてコンテンツをオーサリングするのに役立ちます。

Unity Asset Store には、コンソールゲーム開発に利用できるアセットが幅広く揃っています。すべてのアセットがコンソール向けにテストされ最適化されているわけではありませんが、ソリューションの中には幅広いプラットフォームで使えるようにテストされ最適化されているものもあります（ただし認証はありません）。アセットを選ぶ際には、Asset Store の開発者が、ターゲットとするコンソールプラットフォームでテストしていることを確認してください。

コンソール向けに制作する開発者向けに作られた、Unity Asset Store で人気のツールやパックをチェックするのもいいかもしれません。

• Photon Unity Networking 2
• UFPS: Ultimate FPS
• InControl
• Rewired
• FMOD for Unity

コンソールゲーム開発に DevOps の手法を取り入れることで、遅延や少数の優秀な人材に頼った開発、長時間作業を避けることができます。手動プロセスを自動化することで、コードの品質を維持しながら、開発から本番稼動までより迅速にコードを投入することができます。

DevOps では、開発チームと運用チームが密接に連携し、実験と失敗からの学びを積極的に行うことが求められます。ここでは、コンソール向け開発におすすめの DevOps ツールを紹介します。

• Unity Plastic SCM：あらゆる規模のゲーム開発スタジオに対応する、スケーラブルかつエンジンに依存しないバージョン・ソースコード管理システム（VCS）
• Unity Build Server：Unity プロジェクトをあらゆるプラットフォーム向けに、規模やサイズに制限なくビルドできるオンプレミス型ソリューション

私たちは、皆さんが最も野心的なプロジェクトを、皆さんが適格だと考えるコンソールで実現されることを望んでいます。そのため、クロスプラットフォーム開発に関しても、Unity には豊富なコンテンツライブラリが用意されています。

各コンソールの能力を最大限に引き出し、そのパワーを最大化し、パフォーマンスを向上させる方法をまとめた、高度なグラフィックスとレンダリングに関する e ブックをご覧ください。

• Optimize your console and PC game performance
• Unity gamedev field guide
• The Unity game designer playbook
• 2D game art, animation, and lighting for artists
• Optimize your mobile game performance
• Version control and project organization best practice guide
• Top tips for improving your workflows and productivity with Unity 2020 LTS
• HDRP 決定版ガイド：Unity 2020 LTS 版、Unity 2021 LTS 版
• Introduction to the Universal Render Pipeline for advanced Unity creators
• Ultimate guide to profiling Unity games
• Unity for technical artists: Key toolsets and workflows

各コンソールにはそれぞれ特化した機能があり、開発者はプレイヤーが遊ぶプラットフォームでそれぞれスムーズなゲーム体験を実現するために実装すべきです。ゲームを適切に作り上げるために、以下のことを考える必要があります。

• プラットフォーム固有のネイティブな API へのアクセス
• Input System パッケージを活用し、コンソールプラットフォーム間で異なるタイプの入力をサポート
• プラットフォーム固有のソーシャル機能（リッチプレゼンス、リーダーボードなど）
• トロフィーと実績
• PlayStation、Xbox、Nintendo Switch の開発者登録ページの確認

コンソールで活躍する Unity Operate 製品をご紹介します。ゲームのローンチ後も、プレイヤーに末永くサービスを提供し続けるためにご活用ください。

• Vivox：ゲーム内のボイスチャットやテキストチャットでプレイヤー同士が会話することで、協力型、対戦型のいずれのマルチプレイヤーでもより良い体験が実現されます。また、Vivox は複数のプラットフォームをまたいでプレイヤーにコミュニケーション機能を提供します。
• Multiplay：Multiplay は手間のかからないゲームサーバーのホスティングを実現します。あらゆる容量に対応し、数十人から数百万人のプレイヤー数まで対応できるようにシームレスにスケールできるように設計された全世界をつなぐネットワークにより、瞬く間にゲームを起動し動作させましょう。Multiplay を使って、経験豊富なゲームスペシャリストのチームによるサポートと、開発を加速させる統合されたマッチメーカーを手に入れ、最高のゲーム作りに専念しましょう。

ゲーム開発プロセスには、予期せぬ障害やボトルネックが多く、開発費をかさませる遅延やコストが発生することがあります。Unity では、何千人ものゲームクリエイターを、彼らのゲームがコンセプトの段階から発売に至るまで、そしてその先も含めてサポートしてきました。さて、私たちが言っているのを聞くだけではなく、皆さんご自身で試してみたいと思うのではないのでしょうか。

このたび、業界を代表するエキスパートに集まってもらい、彼ら自身のゲーム制作の体験談や、マルチプラットフォーム向け開発についてのアドバイスをいただきました。無料ウェビナーを視聴し、ゲーム開発を頓挫させかねない非常に良くある間違いとは何か、学びましょう。

この講演では、Unknown Worlds、Zoink、Radical Forge、Aerial_Knight から来たエキスパートたちが、重要な試練を乗り越えるために役立つヒントやコツを明らかにします。講演で行われたディスカッションの概要は以下の通りです。

• プロトタイピング、プリプロダクション、本制作、発売など、開発の各フェーズで考慮すべきこと
• ゲームを作っている間に遭遇した開発上の問題を乗り越えた実践例
• 重要なマイルストーンを優先順位付けし、達成するためにおすすめすること
• Aerial_Knight で行っているゲーム開発費の削減手法の紹介

コンソール向けのゲーム開発には、入念な準備とプロジェクト管理、そして目的に応じた適切なツールが必要です。何を期待されているかを知ることで、基盤をすべてカバーし、クロスプラットフォームでの成功のためにチームに備えてもらうことができます。

さらに詳しいコンソール向けゲーム開発リソースもぜひご覧ください。

Nintendo Switch は任天堂の商標です。