Unity Build Server は、専用ハードウェアを使ってプロジェクトのビルドの負荷を分散する新しい手段です。これにより、大規模プロジェクトのビルドを行うスタジオで、チームの生産性を向上させることができます。
プロジェクトのビルドは、チームが Unity を選ぶときに最初に考えることではないかもしれませんが、プロジェクトの規模と複雑さが増してくると、プロジェクトのビルドをどのように処理するかが大きな問題になることがあります。開発の途中で、プロジェクトの更新スピードに追いつけるだけのスピードで、すべての関係者にテストのためのプロジェクトのビルドを供給できないことに気づき、これがフラストレーションとなることがあります。さらに悪い場合には、開発チームが自分のワークステーションを使ってプロジェクトをビルドしなければならなくなり、ビルドが完了するのを待っている間に生産性の高く保てる時間を浪費してしまうこともあります。
Unity Build Server は、バッチモードで Unity を実行して、Unity プロジェクトをビルドのみを行わせるタイプのライセンスです。これにより、開発者はプロジェクトのビルドにいつも使っているワークステーションを使用する必要がなくなり、マシンリソースを消費して他の作業のスピードを落とす必要がなくなります。また、より多くのチームメンバーが必要なときに、自分のペースでビルドを要求できるようになります。そのため、修正点を確認したり、ゲームプレイのアイデアをテストしたり、新しいビルドが別のターゲット プラットフォームで正しく動作するかどうかを確認したりするためにナイトリービルドを待つ必要もありません。
Unity Pro および Unity Enterprise のサブスクリプションをご契約されている方は、Unity Build Server をご利用いただけます。Unity Pro をご利用の方は、アドオンパックとして取得できます。また、Unity Enterprise をご利用の方は、Unity Enterprise ライセンス数に応じた数の Build Server ライセンスを取得できます。加えて、Enterprise をご利用の方は、アドオンパックを通して Build Server ライセンスを必要に応じて追加することができます。すなわち、現在 Enterprise サブスクリプションをご契約されている方は、すぐに Build Server を使い始めることができるということです。
まず、Unity ID ポータルから Unity ライセンスサーバーをセットアップし、Unity Build Server ライセンスのフローティングプールを集中管理してスタジオのネットワークにローカルにデプロイする必要があります。Unity ライセンスサーバーは、ユーザーがプロジェクトのビルドを要求すると、オンデマンドで Build Server のライセンスを動的に提供することができます。ビルドプロセスが完了すると、ライセンスは自動的にプールに戻されます。
フローティングライセンスの柔軟性により、手動でライセンスを再割り当てすることなく、ネットワークハードウェアやデプロイメントターゲットをいつでも変更できます。また、Unity Build Server は、一般的な自動化システムや継続的インテグレーションシステムと組み合わせてセットアップすることができるため、既存のビルドパイプラインを妨げることなく、ビルドプロセスをより柔軟で統合的なものにすることができます。
Unity Build Server の利用を開始するには、Unity ID ポータルからライセンスサーバーをダウンロードします。ライセンスサーバーがターゲットサーバーから必要な情報を引き出すために、コマンドラインプロセスを介してセットアップに関するいくつかの質問に答える必要があります。生成されたサーバー登録ファイルが Unity ID ポータルにアップロードされ、そこで Unity Build Server ライセンスが生成され、ターゲットサーバーにデプロイして利用できるようになります。
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