Apple Search Ads キャンペーン効果を最大限に高める方法

Apple Search Ads は、アプリマーケターの皆さんが iOS ユーザーにリーチする上で最も重要なチャネルの 1 つとなっています。実際、Singular によると、Apple Search Ads は 2021 年に最も急速に成長した広告ネットワークです。Apple Search Ads のデータによると、iOS におけるすべてのアプリインストールのうち、65% はキーワード検索によるもので、そのコンバージョン率は約 50% に達しています。現に、ユーザー 1 人当たりの平均収益は、オーガニックユーザーのアプリから得られた収益よりも約 30% 高くなっています。Apple Search Ads キャンペーンの優位性は明らかです。Apple Search Ads は、その性質上、アプリ利用に高い関心を持っているユーザーをターゲットにしています。

得られる指標が魅力的なので、このチャネルに投資する広告主がどんどん増えていますが、スケールアップするには以下のようなことに注意しなければなりません：

• Apple Search Ads キャンペーンにポストインストールデータを連携させる方法を見つけることが、パフォーマンスを最適化するために重要である
• 利用可能なキーワードの数が多いため、キーワード収集には複数のデータソースが必要になり、それによって分析が複雑になることがある
• 複数のキャンペーンと広告グループで一括してアクションを実行できる機能がなければ、数千もの異なるキーワード入札を効率的に最適化することは極めて大変な作業となる

このような課題を踏まえて、Apple Search Ads キャンペーンをスケールアップするための戦略として、キーワードの最適化とプロダクトページの最適化という 2 つの柱が挙げられます。これは他のあらゆるネットワークでのキャンペーンとさほど変わりはありません。キャンペーンや入札、クリエイティブの管理に慣れているなら問題ありません。この場合も、キャンペーンや入札（キーワード）、クリエイティブ（プロダクトページ）の管理をすることになります。 この両方を一緒に最適化する方法を知ることで、効率的にスケールアップすることができます。それでは、その方法を具体的にご紹介しましょう。

キーワードとは、潜在的なユーザーと広告キャンペーンを繋ぐ掛け橋のようなものだと考えてください。適切なキーワードを選び、その影響力を最大化するといったキーワードの最適化方法を理解することで、潜在的なユーザーとの距離を縮めビジネスをより拡大することができます。キーワードの最適化には、新しいキーワードの発見（除外キーワードの管理を含む）、整理（リスト管理、複数のキャンペーンや広告グループにわたってキーワードの管理など）、そして入札といった主要な要素があります。

適切なキーワードを選択することがキャンペーンの成功には不可欠ですが、それにはまずユーザーの立場で考える能力が必要です。たとえば、自分にとってユーザーとはどんな人なのか？どのように時間を使っているのか？自分のアプリでユーザーに何を提供できるのか？など、事前に独自のリサーチを行い、すべてを考慮に入れるのがベストです。 

このような情報はすべてユーザーが検索バーに入力する言葉に影響します。確かに、辞書の単語をすべてダウンロードしてプラットフォームに再アップロードすることもできますが、それは時間がかかり過ぎて非効率的です。戦略的に行動することで時間を節約し、ターゲットにしているオーディエンスが何を求めているのかについて常に把握できるようになります。また、自動化ツールを使用することで、こういった作業をさらに簡単にすることができます。まずは自分のブランドを守るためのキャンペーンから始め、次にターゲットとなるオーディエンスを拡大するためにキーワードの幅を広げていくのが良いでしょう。

広告のインプレッションを増やすには、一般的なキーワードだけでなく人気のあるキーワードを選択する必要があります。Apple Search Ads のキーワード人気指数は、これをより分かりやすく示しています。これは、さまざまなキーワードを 1～5（1 が最低を示し、5 が最も人気）に分類しています。また、キーワードをランク付けし、各キーワードが獲得するインプレッションのシェアを表示するような他の機能も活用することができます。

もちろん、バランスが取れていることが前提です。例えば、「5」に分類されるキーワードだけを選んでいると似たようなアプリとの競合が激しくなるでしょう。つまり、スケールを最大化するためには、トラクションを得るのに十分な人気と、厳しい競争を回避するのに十分なユニークさを持つキーワードを選定することです。

Apple Search Ads の利点は明確です。Search Ads はその性質上、ニーズの高いユーザーをターゲットにしています。

キャンペーンに人気のキーワードを追加するのは当然ですが、もう一つ重要なステップがあります。それは、除外キーワードをピックアップして活用することです。例えば、ピザの配達に特化したアプリがあったとして、「配達」というキーワードは一般的な配達系アプリでもよく使われています。「日用品配達」というキーワードを除外キーワードとしてリストアップしておくことで、自社プロダクトに不可欠なキーワードだけにフォーカスし、無関係なものにエネルギーを費やすことを防ぐことができます。

こういった除外キーワードは、関連するすべてのキャンペーンに追加し、そのリストに含まれるキーワードが増えるたびに最新の状態に保つ必要もありますが、大量のキャンペーンや広告グループを扱う場合は、この管理作業だけでも大きな課題になります。

キーワード戦略には適切なキーワードを見つけるだけでなく、入札するキーワードの数を増やすことも含まれます。つまり、できるだけ広範囲のユーザーベースをカバーできる検索上位に表示されるキーワードを増やす必要があるということです。基本的には、人気が高くインパクトのあるものを目指しましょう。

これは色々な方法で実現できます。まず、さまざまな単語の語源と、それらがどのように深くつながっているのかについて理解することです。使用しているキーワードの同義語を含め、類似した単語を探しましょう。より多くの類義語を探す優れた方法として、競合他社が使用しているキーワードをチェックすることをお勧めします。そうすることで、インスピレーションを得ることができ、ターゲットにしているユーザーベースの全体をカバーするのに役立ちます。

また、複数の単語で構成されるロングテールなキーワードも入れると、キーワードの数を増やすのに有効です。自分のアプリがマインドフルネスに関わるものであれば、当然「マインドフルネス」がキーワードになりますが、「気持ちよく眠れる方法」といったフレーズで検索して、そのアプリを見つけるユーザーもいるはずです。これらのキーワードの検索数は、さほど多くありませんが、非常に具体的なキーワードなのでコンバージョン率は桁違いに高いのが特徴です。

キーワードを見つけ、入札するキーワードの数を最大化したら、シェア・オブ・ボイスを拡大することで、さらにインパクトを増加させることができます。つまり、各キーワードにおけるブランドの影響力を増加させるということです。

トレンドを分析することで、例えば、朝のユーザーは夜のユーザーよりも収益が高いということが判明した場合、分析結果に基づいて選択し、より収益性の高い朝のユーザーに注力することでインパクトを最大化することができます。このプロセスは手動で行う必要はありません。さまざまなオプティマイザーが、アルゴリズムやデータを用いて他の広告主との入札で優位に立つための最適な機会を見つけ出してくれます。

入札を増やすといっても費用は決して安くないので、ROAS 目標を考慮したアプローチを使うのがベストです。とはいえ、それは口で言うほど簡単なことではありません。入札はキーワードレベルで行われ、キーワードは豊富にあるため入札を効率的に管理するのは大変です。

例えば、すべての入札を 20% 増やせば確実に伸びていくはずです。ですが、そのパフォーマンスが目標に達しない場合、やはり利益が出ないかもしれません。つまり、この多大な投資をした結果、費用とパフォーマンスの損失につながる可能性があるということです。ここでは、アルゴリズムと自動化が非常に役に立ちます。アルゴリズムと自動化を活用することで、スケールを拡大しながら、総合的なパフォーマンスを犠牲にすることなくバランスを取ることができるのです。

ほとんどのユーザーはキーワードを介してあなたが配信している検索広告を見つけますが、すべてのキーワードを対象にすることはビジネスとして財政的に不可能です。広告ファネルの最上位で競争力を持ちたいなら、あなたのアプリにユーザーを惹きつけることができる他の何か、つまり、App Store 上のプロダクトページを最適化する必要があります。

iOS 15 では、さまざまなオーディエンス向けにアプリのプレビューページをパーソナライズできるカスタムプロダクトページが導入されました。このページには、スクリーンショットやプレビュー動画など、そのすべてがセグメント化されたオーディエンスに基づくものが含まれています。また、ページごとにさまざまなクリエイティブを使って最大で 35 ページまでカスタムページを作成することができるので、まったく新しい方法でオーディエンスの表示、セグメント化、ターゲティングを行うことができます。それぞれのカスタムプロダクトページには固有の URL が設定されているため、プレビューページに誘導する際にターゲティングすることができ、潜在的なユーザーの興味に常に応えられるようになっています。

広告グループ内では、キーワードと並んで、さまざまなカスタムプロダクトページが、Apple Search Ads キャンペーンのユニークな広告バリエーションとして機能します。カスタムプロダクトページはオーディエンスをターゲティングする方法を新しく作り直し、App Store においてキーワードとクリエイティブとの間にストーリーを作り出してくれます。

例えば、旅行系のアプリならレンタカーに関するキーワードを使うことで、ユーザーを車関連のプロダクトページへ誘導することができます。ホテル関連のキーワードなら、ホテルに関連したクリエイティブを持つ様々なプロダクトページへユーザーを誘導することができます。他にも、ソーシャルカジノ系アプリでは、特定のゲームに関するキーワードと「ブラックジャック」や「ポーカー」といったクリエイティブとを関連付けるカスタムプロダクトページを設定することができます。

カスタムプロダクトページを活用することで、アプリの見つけやすさが向上し、ユーザーの興味に合わせてカスタムプロダクトページを作成できるため、タップからインストールへのコンバージョン率が改善されます！

キーワードと App Store のプロダクトページを最適化する方法を理解することで、Apple Search Ads のパフォーマンスに大きな違いをもたらすことができます。 適切なリサーチとオーディエンスの理解、そして適切な機能との連携によって計算と情報に基づいた選択をし、Apple Search Ads の効果を最大化することができます。ここでご紹介したヒントを有効に活用し、次の Apple Search Ads キャンペーンを Luna from Unity を使ってスケールアップしましょう。