2021 年を通して Unity Ads チームは、開発者にとって重要と思われることに焦点を当てました。それはすなわち、より高度なコントロールと柔軟性を手にできること、変化の激しい環境で素早く対応するためのツールを入手し、自信をもって変化に対応できること、そしてプレイヤー体験の質を維持しながら高い収益化とユーザー獲得(UA)のパフォーマンスを得ることです。
今年も Unity Ads にとってエキサイティングな年となることを願いつつ、2022 年への道を切り開く 2021 年の製品開発について深く掘り下げてみましょう。
開発者により多くのコントロールを渡すことで、開発者に収益化とユーザー獲得の戦略をより早く構築し、収益に貢献する賢明な判断を下してもらえるようになります。
ここでは、開発者にさらなる力を与えるために導入された、昨年の製品および機能のアップデートをいくつか紹介します。
パブリッシャーは、Monetization Dashboard で利用できるツールを使って、ゲームに表示される広告コンテンツを簡単に管理し、確かな自信をもってプレイヤー体験を守ることができます。Unity の Ad Controls を使用すると、特定の広告主やクリエイティブを個別にブロックするなど、適切な情報に基づいたブロックの決定を行うことができます。
またプレビュー機能により、開発者はプレイヤーに表示されるサードパーティ製コンテンツの情報をより正確に知ることができます。つまり、ブランドの評判を守り、安全性の要件を満たしながら、最小限のデマンドのみブロックすることができるのが Ad Controls です。
Big Fish 社が Ad Controls を使って、視聴者に適した広告を表示することでブランドの安全性を守っています。その手法をぜひチェックしてください。
Unity Ads の Ad Units が導入される前は、Monetization Dashboard 内のプレイスメントは、広告フォーマットの設定と eCPM フロアの設定の両方に対応するコンテナーでした。そのため、ユーザーは 1 回のプレイスメントにつき何度も同じ編集をしなければならず、非効率でした。
Ad Units では、すべてのプレイスメントをいくつかの広告ユニットにリンクさせ、設定の一括変更ができるようになったため、広告戦略の設定や維持にかかる時間を大幅に短縮することができます。
また、Ad Units は、メディエーションプラットフォームとの連携を強化しており、メディエーションの設定を Unity に反映させることで、使い勝手を向上させることができます。また、多数の eCPM ターゲットを一度に管理し、そのパフォーマンスを 1 か所で確認できるようにすることを狙い、製品の使用体験の向上も実現しています。
Unity のユーザー獲得ソリューションでは Creatives Upload ページを設けることで、広告主が Acquire Dashboard で複数のアプリにまたがる広告をよりよく管理できるようにしています。広告主は、動画、プレイアブル、エンドカードをより簡単にアップロードして、キャンペーンのワークフローを最適化することができます。
また 2021 年の時点で、クリエイティブパックに新たな広告フォーマットが追加され、広告主が動画広告の後に再生可能なエンドカードをアップロードできるようになりました。このフォーマットでは、最後にユーザーが広告に登場したゲームをインストールするなど、次のステップに進むためのコールトゥアクションも用意されています。
プレイアブルエンドカード機能により、プレイヤーは広告内でゲームの内容を見た後アプリ内で直接試すことができるようになり、広告体験がより魅力的になりました。
広告主の手間を減らす方針を貫くため、Advertising Management API 内にいくつかの新しいエンドポイントを立ち上げ、広告主がアプリ、キャンペーン、入札、ソース入札、広告費収益率(ROAS)、さらには予算や広告クリエイティブを管理できるようにしました。
これらの新しいエンドポイントにより、ワークフローが削減され、柔軟性が増すため、広告主は成長のための測定や戦略立案に集中することができます。
詳しくは API ドキュメンテーションをお読みください。
Audience Pinpointer は、広告費に対するリターンを考慮してキャンペーンを最適化することで、広告主がキャンペーン目標をより効率的に達成できるようにするツールです。以前からアプリ内課金を利用した ROAS ターゲティングに対応していましたが、2021 年には Adjust と AppsFlyer を MMP(Mobile Measurement Partner; モバイル測定パートナー)として利用している顧客を対象に、Android で広告収入を利用した ROAS ターゲティングを追加しました。
ROAS ターゲティングでは、広告主が広告費に対するリターンの目標値を設定し、Unity noプラットフォームがリアルタイムで入札を調整します。最大入札額を設定することで、入札額を設定した範囲内に収めることができ、広告費をコントロールすることができます。
ROAS ターゲティングの詳細については、ドキュメンテーションをお読みください。また、GameJam 社が全ユーザーの 85% をこの機能を使って獲得した様子をご覧ください。
2021 年 10 月には Unity Mediation(現在ベータ版)が、開発者が広告のデマンドを多様化してインプレッションの競争を促進し、eCPM を向上させる製品の選択肢として新たに加わりました。この新しいツールは、パブリッシャーが広告枠を迅速かつ競争的に埋めることを可能にし、プレイヤー体験を損なうことなく、強力な収益化機会を創出します。
このツールは、ウォーターフォールでは Unity、AdMob、ironSource、Vungle、Applovin、ウォーターフォールとアプリ内入札では AdColony など、複数のネットワークにアクセスできる状態でローンチしました。また、2021 年 12 月に Meta Audience Network が Unity Mediation のアプリ内入札の対象となり、開発者は広告デマンドへのアクセスがさらに増え、インプレッション獲得の競争を促進することができるようになりました。 メディテーションに関するリソースをチェックして、さっそく利用してみませんか。
収益化を成功させるためには、開発者は自分の戦略がどのように機能しているかを可視化し、それぞれの決定が収益にどのような影響を与えるかを理解するためのインサイトが必要です。ここでは、パブリッシャーや広告主がこのようなインサイトに触れられるようにするために盛り込んだ改善点をいくつかご紹介します。
昨年のモバイル広告市場は、iOS 14 の登場、新たな域内ルールや規制、継続的な市場統合など、多くの変化がありました。開発者がすべての変化を追おうとすると、それだけでフルタイムの仕事をするように感じられることでしょう。私たちはこれまでもそうであったように、これからも刻々と変化する状況の中でトップを走り続けるために、適切なソリューションで開発者をサポートすることに注力していきます。
ユーザーデータのプライバシーに関するルールは常に変化しています。Apple の iOS 14 のアップデートはその良い例です。ここでは、iOS 14 の変更に対応するために、Unity Ads SDK 用にリリースした一連のアップデートをご紹介します。
変化が多い中でも開発コミュニティへのサポートを強化するために、iOS 14 リソースセンターを作成しました。ここには、収益化やユーザー獲得の戦略に影響を与える可能性のある変化に先んじて対応するための、ベストプラクティスやガイドなどのコンテンツが掲載されています。
また、広告主をよりよく保護するために、不正防止のインフラも強化されました。iOS 14 のアップデートにより不正行為のシグナルが減少した際にも、広告主に質の高い広告掲載面を継続して提供するために広告ネットワークの不正対策強化に取り組みました。
クリエイターの数が増えれば世界はもっと良い場所になると私たちは信じています。このミッションが 2022 年も引き続き私たちの焦点となります。私たちは、開発者の情熱を刺激する適切なツールを提供し、開発者の成功に必要な専門知識を提供し続けることに喜びを覚えています。
今回の製品アップデートを皮切りに、今後も複雑なモバイル広告環境の中でお客様をサポートしていきたいと考えています。
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