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クリエイターの旅:Kronnect の創設者はいかにアセットを世に出す目標に向かっていったか

2022年3月30日 カテゴリ: ゲーム | 9 分 で読めます
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Unity プラットフォームの最大の功績は、世界中のクリエイターがゲーム業界で働くという夢をより身近に感じられるようにしたことです。ゲーム制作は無理だと思っていた人も、Unity アセットストアの力を借りれば、プロになりたいという思いをかなえることができるようになりました。そこでは、クリエイターたちがさまざまなツールやパックを駆使して、スピーディで快適なものづくりを実現しています。

3D アーティストでもプログラマーでも、アセットストアに行くと、自分のスキルを欲しがる誰か他のクリエイターがいることがわかります。アセットストアの人気パブリッシャー Kronnect の創設者である Ramiro Oliva 氏がそうです。

Ramiro は、コンピューターに囲まれて育ち、幼い頃からプログラミングをしていました。発明家の息子である彼の遺伝子には、新しいものを作ることが組み込まれているのです。コンピューターの世界を探求する時間が増え、すぐにコンピューターグラフィックスへの情熱を見出しました。さらに、キャラクターのアニメーションやレンダリング機能を実現するために、独自の 3D ゲームエンジンの構築にも着手しました。

しかし、当時は 90 年代で、ゲームの世界は彼自身のキャリアパスを考える上で現実的な場所とは思えませんでした。Ramiro が言うように、「私は成長し、学位を取得し、のちにコンピュータ工学の修士号も取得しますが、ともかく最初は会社に入ってキャリアをスタートさせました」。そして、事業開発や企業向けソフトウェアに才能を見出し、素晴らしいキャリアを積んだものの、ゲームへの情熱を完全に捨て去ることはできなかったのです。「グラフィックの作業とゲームは、空き時間に趣味としてずっと続けていました」。

2014 年には、Ramiro は自分の創造性と起業家としての本能をもはや無視することはできなくなりました。グラフィックスアプリケーションの深い知識と経験を武器に、独自のデータビジュアライゼーション製品の開発を開始したのです。この製品を作るには、高品質のグラフィックスをサポートし、他のプラットフォームとうまく連携できるプラットフォームが必要でした。その時、彼は Unity に目をつけたのです。

しかし、Unity を選んだことが、単に彼がソフトウェアをビルドできるようにしたというだけでなく、ゲーム開発に戻り、素晴らしい成功を収めるきっかけになるとは、彼はこの時知らなかったのです。

アセットストアでアセットを出すことの力

Ramiro はプロダクトの開発に取り組む中で、Unity アセットストアで他の熟練クリエイターが作ったあらゆるツールが利用できることを知りました。その成功を目の当たりにして、彼はあるアイデアを思いつきました。データビジュアライゼーション製品群のコンポーネントを分割し、アセットストアで個別に販売したらどうだろうかと。「これがきっかけで、パブリッシャーとしてアセットストアに参入することになったんです」と Ramiro は明かします。

彼は挑戦する価値があると考え、2015 年に最初のアセットである World Map Globe を公開しました。このアセットに Unity のコミュニティが興味を示すかはまったく分からないまま公開したにもかかわらず、Ramiro が製品をリリースしてからわずか数時間で最初の購入者が現れました。それからも、新規参入のパブリッシャーだった Ramiro のアセットは数日おきに売れていったのです。

「従来からあるようなゲーム向けコンポーネントではないのに、このコンポーネントがこれほど早く売れたことは、私にとって衝撃的であり、ゲームチェンジャーとなりました。ソフトウェアは売れるまで数か月かかることもあるので、この出来事には自分でも驚きました。パブリッシャーポータルで自分の売上を確認するのが癖になりました... 誰かがアセットを買うのを見るたびに、"another Globe!" と叫んだのを覚えています」。

作りたい人にとってのホーム

Ramiro は、製品の開発を続け、コンポーネントを作り続けました。やがて、アセットストアが彼がずっと探していたソリューションであることに気がつきました。

ウェブサイトの運営や製品ページのセットアップ、集金や取引管理などの心配をする必要がないため、Ramiro はクリエイティブな仕事に集中することができました。まるで、他のことを全部やってくれるビジネスパートナーがいるような感覚になったそうです。

「独立系クリエイターやマイクロチームにとって、アセットストアはまさに驚異的な存在です。私は開発者としてはベテランですが、販売は得意ではありません」と Ramiro は言います。すでにストアがあることで、製品を掲載しやすくなり、多くのユーザーに見てもらえるようになりました。そのため、マーケティングや営業に頭を悩ませる時間が大幅に減ったのです。「アセットストアは、開発に集中できるようにしてくれるブースターのようなものです」。

その時、Ramiro は小さなツールを作る喜びを存分に味わい、そうしたツールは大規模なプロジェクトよりも早く出荷できることも好ましいと思いました。また、このような協力的で志の高いコミュニティと一緒に仕事ができることに興奮を覚えたそうです。

「このエコシステムの大きさにはまったく驚かされました」と Ramiro は言います。「ゲームを遊びたいと思う人が多いだけでなく、ゲームを作る人を応援したい人がこんなにも多くいることにも驚きました。すぐに、Unity で他の開発者のためのツールを作ることが、私の天職だとわかりました」。

意欲と目的をもって開発する

Ramiro は、アセットストアのコミュニティから支援を受け、コードを書かない人にもゲーム制作ができる環境を整える一方で、グラフィックスのバックグラウンドを生かした活動を続けていました。彼は、開発者が日々の仕事を簡単にできるようにするツールを作ることに集中しました。すぐに、BeautifyVolumetric Fog などのフルスクリーンエフェクトツールや、他にも有名なシェーダーをリリースするようになり、デジタル画像を磨き、鮮明な色を出し、さまざまな環境に生命を吹き込むためのツールを提供しています。

現在、Kronnect は Unity アセットストアでビジネスを展開しており、ゲーム開発者がプロジェクトに素晴らしいビジュアルエフェクトを追加できるアセットを 40 近く提供しています。Kronnect が 2020 年の Unity Awards で Asset Store Publisher of the Year のファイナリストに選出されたのも納得です。

そして現在、チームには Ramiro 以外のクリエイターも所属するようになっています。「アセットストアのおかげで、チームメンバーを追加で雇用することができました」。彼が追加で雇用したメンバーとは、3D コンポーネントを使ったより複雑なソリューションに取り組むアーティスト兼デザイナーの Kostas と、デモコンテンツの作成も行うコミュニティマネージャーの Sorin のことです。

Kronnect’s Asset Store publisher page and a few of their assets
Kronnect のアセットストアパブリッシャーページとそのアセットの一部

Kronnect チームから新しいパブリッシャーへのアドバイス

Ramiro は 7 年近くアセットストアで活動していますが、今でも新しいツールやパックをリリースしています。これから始めるパブリッシャーへのアドバイスとしては、「自分が得意なことに集中し、解決できそうな問題を探すこと。ポートフォリオを作るための開発や、開発のための開発はやめましょう」ということです。

Ramiro は、「常にそのカテゴリーで最高のアセットを作ろうと努力している」と言い切ります。「もし、あなたのソリューションがまあまあ程度のものであれば、ユーザーはすぐにスクロールして通り過ぎてしまうでしょう。たとえその分野に一番乗りだったとしても、初日から品質を意識することです」。この原則に従い、アセットをうまく見せ、ユーザーに優れたサポートを提供すれば、アセットストアで必ず成功できると彼は考えています。

Ramiro は、自分のこれまで来た道のりを振り返りながら、「やりきったよ」と冗談を言います。Kronnect チームは現在、アセットストアに 100% コミットしており、『Praey for the Gods』などのゲームや、GDC 2022 で発表された Unity オリジナルの『Gigaya』などの制作において、何千人もの開発者に使用されているツールを提供しています。

「Beautify や Volumetric Fog をはじめとする私たちのツールが、多くのクールなプロジェクトで何千人ものユーザーに利用されていることを考えると、それは本当に素晴らしいことだと思います。アセットストアがなければ、私がこのような世界レベルの成功を収めることはあり得ませんでした」。

2022年3月30日 カテゴリ: ゲーム | 9 分 で読めます

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