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『Inscryption』に学ぶ、ストーリーテリングの 3 つの教訓

2022年8月31日 カテゴリ: ゲーム | 5 分 で読めます
Inscryption key art, hero image
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Inscryption』は 2021 年に発売され、Independent Games Festival や Games Developers Choice Awards などで最優秀賞を受賞し、高い評価を得ています。PlayStation® 4 と PlayStation® 5 での発売を記念して、Daniel Mullins Games の Daniel Mullins 氏が Unity の Osama Dorias と対談し、予想もつかないストーリーテリングについて話してくれた、今年のゲーム開発者会議(GDC)を振り返ります。

この記事の最後にイベントの録画がリンクされています。この記事では、ディスカッションのハイライトと重要なポイントについて触れます。

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1. 『Inscryption』のストーリーとゲームプレイは、時間をかけて進化していった。

革新的でジャンルを超えたゲームプレイと、メタフィクションのストーリーを融合させた『Inscryption』は、他のメディアでは不可能な、魅力的で多層的な体験を提供します。「私は『Inscryption』のストーリーが ― たとえ皆さんがそう言ったとしても ― 小説として読めたものではないと思っているんです」。Mullins 氏はこう語ります。「ストーリーを全部書き出したとしたら、それは今あるものとは違ったものだったでしょう。皆さんはそれを経験する必要があるのです」。

彼の物語のプロセスはゲーム開発者としての経験と深く結びついており、そして彼はこのメディアに向けて書くことの現実をよく理解しているのです。では、ストーリーとゲームプレイのどちらが先にできたのでしょうか。Mullins 氏にとって、それは「鶏と卵の問題」ではありません。「私はこれまで自分が本当の意味で『ストーリー』などというものを書いたことはないと思っています。メカニクスからストーリーのアイデアが生まれ、ストーリーからメカニクスのアイデアが生まれます。すべてが混ざり合っているんです」。

Still from Inscryption, a game by Daniel Mullins Games

2. プレイヤーが物語を広げていく。

説得力をもたせるために、物語を徹底的に作りこむ必要はありません。『Hollow Knight』や『TUNIC』といったゲームは、謎は少々あるだけでも、長く楽しめることを示しています。解釈の余地を残したゆるいストーリーを作ることで、コミュニティから大きな関心を集めることができます。プレイヤーは物語の隙間を埋め、自分だけの物語を創り出す努力をするのです。

Inscryption』から 1 つ例を挙げてみましょう。ゲーム中、プレイヤーは槍が刺さった頭だけの魔法使いに出会います。Mullins 氏にとって彼女は脇役でしかなかったのですが、プレイヤーたちは彼女に注目し、完全なバックストーリーを作り上げたのです。「彼女を登場させた作家は確かに私ですが、彼女についてあまり語ることはないんです...魔法使いの学校の生徒の 1 人という設定で、そんなに深い意味のないキャラクターだったんです」。このように Mullins 氏は明かします。「でも、プレイヤーが彼女がそこにいる理由と彼女の人格について設定を作ってくれました」。

現在、ゲームの非公式マスコットとなっている緑色の物体、Goobert は、『Inscryption』の世界観の形成にプレイヤーがどのような役割を果たしたかを示すもう 1 つの例です。「最初から、このキャラクターはマスコットキャラクターとしての適性があると思っていました。そしてこのキャラクターはプレイヤーに受け入れられ、名前がつけられました。私の Discord にいた人たちが Goobert と呼び、それが定着したのです。そして、私はそれがとても気に入りました」。

Mullins 氏のファンカルチャーへの愛情は、ゲームの外にも影響を与えています。『Inscryption』のプレイヤーたちは、このツイストの利いたカードゲームを具現化させるための活動をすでに始めています

Still from Inscryption, a game by Daniel Mullins Games

3. 実験することで Mullins 氏はモチベーションを維持している。

Mullins 氏は当初、『Inscryption』を順番に関係なく遊べる 3 つのゲームのうちの 1 つとして構想していましたが、後になってゲームプレイとビジュアルのスタイルが幕ごとに変化する、3 幕構成のストーリーへ方向転換しました。その結果、プレイヤーに常に驚きを与えることができただけでなく、常に新鮮さを求めて挑戦し続けることで、Mullins 氏はプロジェクトを完成させるために必要な勢いを維持することができたのです。

「ゲームの中で常に新しいことをして、楽しく開発することを心がけています。こうすることで、私は開発に興味を持ち続けることができるのです」。このように Mullins 氏は説明します。「自分が取り組んでいることにワクワクできるなら、その分良いものが出来上がります」。

Still from Inscryption, a game by Daniel Mullins Games

「自分が取り組んでいることにワクワクできるなら、その分良いものが出来上がります」。

ストリームを見て理解をさらに深める

ぜひ録画の全編をご覧になり、『ハースストーン』、『マジック:ザ・ギャザリング』、そして『遊戯王』が『Inscryption』にどのように影響を与えたか、『Inscryption』の開発を通して Mullins 氏が自分のゲームのために演技の才能を見出したエピソード、そして「ミートボット」カードの背景にある恐ろしい真のストーリーに触れてください。

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『Inscryption』は、デスクトップ(PC、MacOS、Linux)、PlayStation 4、PlayStation 5 で発売中です。最新情報については、ゲームのウェブサイトをご覧いただくか、Daniel Mullins 氏のツイッターをフォローしてご確認ください。

インディーイノベーションハブで、ゲーム業界で活躍する Unity クリエイターを取り上げたストーリーをさらにご覧いただけます。

2022年8月31日 カテゴリ: ゲーム | 5 分 で読めます
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