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機能プレビュー:Unity のマルチプレイヤーネットワーキングに関する新機能

2021年11月10日 カテゴリ: Engine & platform | 5 分 で読めます
Unity Gaming Services Still 15
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マルチプレイヤーゲームはますます人気が高まっており、ゲーム業界で成功するためにはマルチプレイヤー要素は欠かせないものとなっています。そのため、私たちはお客様のプロジェクトがそのポテンシャルをいかんなく発揮できるよう、堅牢で拡張性のあるネットワークソリューションの開発に取り組んでいます。

10 月 21 日より、『どうぶつの森』シリーズのような小規模な協力型ゲームの制作をよりスムーズに行うための機能が、Unity クリエイターに提供されることになりましたのでお知らせします。これらの新しいプレリリースパッケージは、Unity 2020.3 LTS、Unity 2021.2、および Unity 2022.1 ベータ版に対応しています。さらに、Unity ゲーミングサービスの一環として、RelayLobby の 2 つのサービスを新たに導入し、プレイヤー同士をつなぎ、素晴らしいマルチプレイヤー体験を提供します。

それでは、最新のアップデートについてご紹介します。

新機能

ここでは、Unity のファーストパーティ Netcode ソリューションに新たに追加されたものをご紹介します。

  • Netcode for GameObjects オフィシャルの 1.0.0-pre バージョンリリースにおいて、中程度のペースで進行する、小規模な協力型ゲームに焦点を当てた拡張機能セットを搭載しました。
  • DTLS 暗号化のサポートを含む Unity Transport の強化
  • 新しいネットワークプロファイラー
  • 新しいマルチプレイヤーサービス、RelayLobby
  • サンプルゲーム「Boss Room」のアップデート

 

今後の予定

今回のリリースの検証とブラッシュアップは引き続き行っていきますが、特に以下のポイントに注力します。

  • クリエイターが対戦型ゲームで Unity を利用するための基盤を作る
  • マルチプレイヤー開発のワークフローを改善し、より反復修正しやすく、より利用しやすくする
  • サーバーのパフォーマンス向上と、Unity ゲーミングサービスプラットフォームとの統合を引き続き進める

リリースの詳細

ここでは、10 月 21 日にリリースされた新機能と、各ソリューションがマルチプレイヤーゲーム制作にどのように活用できるかをご紹介します。 

 

Netcode for GameObjects 1.0.0-pre

Netcode for GameObjects 1.0.0-pre バージョンのリリースでは、ユーザーが小規模な協力型ゲームの開発をより行いやすくするための拡張機能セットが搭載されました。意欲のある開発者の方は、MIT ライセンスのもと自由に利用できるソースコードを利用して、提供されているコンポーネントを必要に応じて拡張、変更することもできます。 

今回のプレリリースに向けて、私たちが取り組んだことは以下の通りです。

これからリリースされる小規模な協力型ゲームの構築、運営に向けた提案や支援を強化していきたいと考えています。また、将来的には、より大規模で低いレイテンシが求められる対戦型ゲームへの対応も視野に入れています。

Netcode for GameObjects のインストールはこちらから行ってください。

 

Unity Transport UTP 1.0.0-pre

Unity Transport は、UDP のゲームに特化したラッパーで、DOTS ベースと GameObject ベースの両方の Netcode に対応しています。さまざまな改善が施されていますが、中でも今回のプレリリースで重要なポイントは、DTLS と Unity Relay プロトコルに対応したことで、クリエイターが新しい Relay サービスと通信できるようになったことです。

Unity Transport のインストール方法はこちらをご覧ください。

 

Unity Transport Adapter for GameObjects 1.0.0-pre

Unity Transport Adapter は、Netcode for GameObjects を Unity Transport で動作させるために必要なパッケージです。

 

ネットワークプロファイラー 

新しいネットワークプロファイラーを使うと、Netcode for GameObjects のネットワークアクティビティに関する詳細な情報を検査することができます。これで、メッセージ関連の受信と送信の両方のアクティビティを分析できるようになりました。 

Netcode for GameObjects がインストールされ、マルチプレイヤーのためのツールのパッケージが追加されると、新しいネットワークプロファイラーモジュールが Unity プロファイラーで使えるようになります。

 

Relay(ベータ版)

Relay は、専用のゲームサーバーを必要とせず、プレイヤー同士がつながり、臨場感あふれるマルチプレイヤーゲームを楽しむことを可能にするサービスです。Relay サービスでも Unity Transport が活用されており、プレイヤー同士の通信を簡単かつ安全に行うことができます。

ご利用の開始はこちらで行っていただけます。

 

Lobby(ベータ版)

Lobby を使って、ゲームセッションの前あるいは途中でプレイヤー同士をつなぐことができます。プレイヤーは簡単なゲーム属性を使って、他のプレイヤーが検索して見つけ、参加することができる公開のロビーを作ります。また、招待制のロビーを作って、特定の参加者だけが参加できるプライベートな空間を作ることもできます。

ご利用の開始はこちらで行っていただけます。

 

Boss Room

協力型 RPG サンプル「Boss Room 」は、マルチプレイヤーゲーム開発の基本的な流れを開発者に示すために作られたもので、現在はプレリリース版をご提供しています。「Boss Room」では、それぞれ違った個性を持つ 4 つのクラスに分かれた 8 人のプレイアブルキャラクター、敵キャラ、そして特別な能力を持つボスが登場します。アセットとコードが公開されているので、誰でもマルチプレイヤーゲームでのネットワーキングについて学ぶことができます。今回のアップデートでは、新サービスの Unity Relay にも対応しました。 

Boss Room」はこちらから入手していただけます。

コミュニティに参加しましょう

開発者の仲間と話をしましょう!公開中のドキュメントサイトDiscord での活発な Netcode コミュニティ、それからマルチプレイヤーフォーラムも新しくご用意しました。さらに、ロードマップをチェックして、今後開発予定の機能についてフィードバックしたり、計画にない機能についてリクエストを追加したりすることができます。

2021年11月10日 カテゴリ: Engine & platform | 5 分 で読めます

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