Unite Los Angeles が開幕し、早くも盛況を見せています。本記事では、今日までにご参加いただけなかった方のために、これまでの催しのハイライトをお届けします!(※訳注:イベントは好評のうちに終了しました)
10 月 24 日から 2 日間、全日通しの Entity Component System 関連セッションのほか、一部のセッションのライブストリーミングを行います。次の YouTube リンクからご参加いただけます。(※訳注:ライブストリーミングは終了しましたが、録画をご視聴いただけます)[第 2 日目・第 3 日目]ライブストリーミングのスケジュールは動画の説明欄に掲載されています。
ゲーム業界で育まれ、ゲームに革新をもたらし続ける Unity
CineCast
独自のゲーム制作に活用できる、Unity 初のサンプルゲームプロジェクト『FPS Sample』
Visual Effect Graph で美しいゲームを作る
ECS で壮大なゲーム世界を作成しよう
リアルタイムな多人数参加型ゲームのアルファ版
Universal GameDev Challenge コンテストの最優秀賞受賞者発表
映画制作とアニメーション
Digital Monarch Media、Unity ファミリーに加入
ストーリーテリングの新しい手法
Unity は、ゲーム業界の中で育まれました。ゲームは、Unity の遺伝子に組み込まれています。それは私たちの原点であり、私たちが深く理解し、そして愛しているものです。だからこそ Unity は、高性能で美しい、スケールの大きな成功できるゲームを、より簡単に開発できるようにするために全力を傾けています。
この記事ではゲームに関連する発表の内容をいくつかご紹介します。この発表ができることに私たちはわくわくしています ― 皆様にもきっと喜んでいただけることと思います!
私たちは、ゲームからリアルタイムで映画を作るというビジョンを抱いていました。しかし、次に何が起こるか分からないものを、どう撮影すればいいのでしょう? それが当然の疑問です。そこで「シネマトグラフィー AI」を効率的に構築すべく、Cinemachine を基盤に、強力な新システムを多数組み合わせ、新機能をビルドしました ― これを私たちは「CineCast」と名付けました。
CineCast は最先端の技術によって以下の機能を提供します。
CineCast を使用すると、ゲームのシネマティクスの録画の仕方を、高度な制御機能によって映画監督のように設定し作り上げることができます。特定のプレイヤーの追従や、広角・標準・望遠レンズの選択、カメラマンのショットの追跡、さらに編集の速度の制御まで行えます。あたかもゲームの中にあなた専用の撮影クルーがいて、常にあなたの監督指示に従いながら、ゲーム内で起こることを自動的にリアルタイムで映画化してくれるようなものです。
そして一番の朗報は ― この CineCast が来年の早い段階でベータ版になることです!やっとこのニュースをお知らせすることができて、とても嬉しく思っています。CineCast についての詳細はこちらのページ(英語)をご覧ください。
Entity Component System(ECS)チームが『FPS Sample』チームの二人のアーティストとタッグを組み、たった 2 か月間で、ECS の基礎と Burst の進化を実際にご覧いただける未来的な都市景観を作成しました。
Unity 2018.3 に一部修正を加えて作成されたこのデモは、2019 年のどこかの時点で完全なソースとアセットを含んだ形で公開される予定です。このデモは、同じくバージョン 2018.3 で新しく利用可能になった Nested Prefab(ネスト化されたプレハブ)ワークフローと、極度に大きなゲームオブジェクトセットを扱う場合の作業効率を向上させる新開発機能に多分に依存しています。そして、非同期シーンストリーミングや新しい ECS カリングシステム、また C# オーディオシステム、HLOD(Hierarchical Level of Detail)など、ECS のツールおよびデバッグ機能に加えられた改良を実際にご覧いただけるようになっています。
新しく加えられた改良と ECS 機能についての詳細はこちらでご覧いただけます。Unite Los Angeles にご参加の方は、Expo Floor の Intel ブースで本デモをご覧いただけます。または、Mega City に関連して、10 月 24 日(水)の ECS セッショントラックにご参加ください。(※訳注:こちらからライブストリーミングの録画をご覧いただけます)
リアルタイムな多人数参加型ゲームの制作には多くの課題が伴いますが、その大部分は 2 つの主要な要素に集約されます ― それは、パフォーマンスとスケールです。Unity エンジンがパフォーマンスを中核に置いて再構築されるに伴い、新しいネットワーキングソリューションも構築されます ― その皮切りが Transport Layer です。新しい Transport Layer は Job System を使ったマルチスレッディングに対応する予定となっており、今後、新機能が完全なソースパッケージとして提供されるので、皆様のゲーム用にデバッグと最適化を行っていただけるようになります。
クリエイターの皆様は、少人数のプレイヤー間での密なプレイ体験を促したい場合もあれば、何百人あるいはそれ以上の数のプレイヤーを繋げたい場合もあるでしょう。どちらの場合にも、高性能なコード、スケーラブルなネットワークトポロジー、そして安全性が求められます。このため Unity では専用のサーバーモデルを設け、安定した接続品質とスケーラビリティと安全性がすべての Unity デベロッパーに提供されるようにします。そして真の成功をもたらすために、Unity と Google Cloud は、皆様が確実に世界中のすべてのプレイヤーに合わせてこのモデルをスケールできるようにする計画です。
私たちの旅はまだ始まったばかりですが、成功できるリアルタイム・マルチプレイヤーゲームの制作に必要なすべてを網羅した総合的なソリューションの作成が進んでいることは非常にエキサイティングなニュースです。ネットワーク用の Transport ライブラリから、完全に統合されたゲームサービス、それらすべてを使用したサンプルまで、現時点で準備の整っているすべての要素が含まれたアルファ版をリリースします ― 詳細はこちらをご覧ください。
GDC で、Unity 史上最大かつ最も野心溢れるコンテストを Unity Connect 上で開催することを発表しました ― Universal GameDev Challenge です。今夏、6 人のファイナリストが、Universal Studios Los Angeles で、VIP Mentorship Summit に招待されました。そこでは Microsoft や Intel などゲーム開発の最大手企業がその知見をシェアし、各チームと関係を築きました。Unite LA の基調講演では、『Voltron: Cubes of Olkarion』で最優秀賞を獲得した Andreas Halter 氏に賞の授与を行いました。詳細は Universal の公式プレスリリース(英語)をご覧ください。
以下の動画で、ファイナリスト全 6 名をご覧いただけます。
最高のゲームエンジンの開発と革新を進めることで、自動車・映画・建築・エンジニアリング・建設などの業界にわたって、さらに多くのクリエイターをサポートするための技術やツールの提供が可能になります。Unity は、すべての業界のすべてのクリエイターが、革新的で洗練された素晴らしいユーザー体験を作り出すための力となるべく尽力しています。
Unity はグラフィックスの可能性をさらに押し上げ、ゲーム業界における革新を応用して、エピソードもののアニメーション作品や短編フィルムの最新ワークフローをサポートしています。Unity は、アニメーション開発会社にとってのクリエイティブ・パイプラインの中核として、内容豊かな物語を従来よりも直感的なワークフローで伝えることを可能にします。
映画制作に携わる人にとって、Unity の使用を開始するのに今ほどエキサイティングな時はありません ― アニメーション、バーチャルシネマトグラフィー、バーチャルプロダクション、プレビジュアライゼーション、パフォーマンスのキャプチャー、シネマティック VR 体験、あるいはジャンルの境界を越えるようなストーリーであっても、幅広く Unity を活用することができます。
映画やテレビでの Unity の使用に関する詳細はこちらをご覧ください。
Wes Potter 氏と Habib Zargarpour 氏率いる Digital Monarch Media(DMM)のチームは、ゲーム、シネマティクス、映画業界に深いルーツを持っています。Unity も DMM も、映画業界で働く世界最高峰のクリエイターたちの成功に深く関わっています。このため、Digital Monarch Media が Unity ファミリーに加わり、共にこの使命に取り組めることを私たちは非常に嬉しく思っています。
DMM の強力なバーチャルシネマトグラフィーおよび制作ツールのスイートは、これまでにも、Steven Spielberg 氏(『Ready Player One』)、Denis Villeneuve 氏(『Blade Runner 2049』)、Jon Favreau 氏(『The Jungle Book』)など、世界的に認められた監督やシネマトグラファーによる素晴らしいストーリー作りに貢献してきました。Unity は、リアルタイムの力を活用してより直感的な方法 ― アートをアーティストの手に戻し、最終的な映画を監督のビジョンにさらに近付けるような方法 ― で映画を制作したいチームの現場において、ますます不可欠なツールとなりつつあります。
テレビ番組『Big Hero 6 The Series』を基にした、3 編のショートフィルム『Baymax Dreams』(現在 Disney NOW と YouTube でストリーミング視聴可能)は Unity を使って制作され、いずれもテレビ放送に耐える品質の仕上がりとなっています 。出来得る限りすべての要素をリアルタイムのエンジン環境内で一元管理する方針で、レイアウトやカメラ、編集をはじめ、ライティングや VFX、カラー補正、レンダリングに至るまで、すべてにおいて Unity が使用されています。
チームはこのワークフローのおかげで迅速にイテレーションを行うことができ、制作開始期から、作成物を実際のコンテクストの中でその場で確認することができました。チームは、脚本に変更が加えられるうちに、実際の制作アセットを使用して、エンジン内でストーリーを大まかに設定する作業を開始しました。具体的には、アニメーションを配置して、最高のパフォーマンスを収録できる位置にカメラを設定していき、それをたたき台にしてさらに新しいジョークを生んでいきました。このように実際の 3D ワールド空間で「ストーリーを見出す」ことができる機能は、ストーリーテリングの未来にエキサイティングな可能性を与えています。
Unity ではこの制作から学んだことを、今後の更新や機能追加のロードマップに反映しています。Unity エンジン内にすべてが集約されたことで、あらゆる種類の体験を簡単に作り出すことができるようになりました。まさにその好例として、Disney ABC Television Group が短編『Baymax Dreams』を基に、本作アセットを使用して制作した新しいタワーディフェンスゲームが、来年早期にリリース予定となっています。
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Unite Los Angeles 発のコンテンツをお見逃しなく! YouTube、Twitch、Facebook、Twitter で一部のセッションがストリーミングされます。お好きなチャンネルからぜひご参加ください!(※訳注:イベントは好評のうちに終了しました)
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Unity の基調講演、AutoTech Summit、および Flim & Animation Summit で使用した PC のご提供をいただいた NVIDIA 社に感謝いたします。