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Zutari、持続可能な未来のための再生可能エネルギー生産拠点の設計に Unity を活用

2021年3月25日 カテゴリ: Industry | 5 分 で読めます
Image of a desert with crops on
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南アフリカのエンジニアリングコンサルタント会社 Zutari が、Unity のリアルタイム 3D 開発プラットフォームを利用して、大規模な太陽光発電(PV)プロジェクトを自動化し、設計段階での気づきを得るまでに要する時間を短縮し、コスト削減につなげるまでの経緯をご覧ください。

Zutari のミッションは、アフリカの環境、コミュニティ、経済の発展に貢献する革新的なエンジニアリングソリューションを共同で創出することです。専門分野の中でも、水力、太陽光、ハイブリッド、蓄電、風力など、持続可能エネルギーのソリューションを、地域のニーズや地形、制約条件に合わせて提供するための仕事をしています。そのために、Zutari とそのビジュアライゼーションチームは、プロジェクトのライフサイクルを通して、新しい技術を取り入れています。

Zutari のインタラクティブビジュアライゼーション部門で専門分野のリーダーを務める Murray Walker 氏は、「ストーリーテリングとクリエイティブなテクノロジーを融合させることで、没入感のあるインタラクティブなプロジェクト体験を生み出し、主要なインフラや建築環境プロジェクトのビジョンをより良く伝えることができます。」と述べています。

同社の新技術の中核となるのが、リアルタイム 3D 開発プラットフォームである Unity です。Zutari は Unity を使って、南アフリカの大規模太陽光発電プロジェクトの設計、開発、運用の方法を変えようとしています。

太陽の追跡と影のシミュレーション

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ソーラーサイト(ソーラーパネルを集中的に設置して太陽光発電を行う施設)を建設するプロジェクトには、大きな苦労が伴います。エネルギー生産拠点の中には、敷地面積が 112 平方マイルに及ぶものもあります。これは、サンフランシスコ市の約 2.5 倍に相当します。拠点全体を Unity に取り込む際には、(設計ツールから)プロジェクトをエクスポートした後に Unity 内で 3D モデルを生成し、各コンポーネントの座標を追加します。このようにして、Autodesk Revit や AutoCAD のモデルを Unity に取り込み、没入感のあるインタラクティブなバーチャル環境を構築します。

太陽光をできるだけ多くのエネルギーに変換するためには、ソーラーパネルを地表面やプロジェクト拠点に対して適切な位置に設置する必要があります。ブラジルにもマラウイにもカナダにも、それぞれの土地にそれぞれ異なる課題があります。

Zutari は Unity の中で、ソーラーパネルごとに太陽の追跡と影のシミュレーションを行えるようにしました。例えば、1 日や 1 年の特定の時間帯にパネルが近づきすぎてお互いに影になっていないかどうかを確認することができます。そして影のでき方が夏と冬では異なることがわかります。

また、地形の影響から日光による影のでき方はさらに複雑になることがあります。さらに場所によっては、計画通りにパネルを設置できないこともあります。Zutari は、太陽と影のでき方を追跡することで、ソーラーサイトを最適化し、できるだけ多くのパネルを設置してエネルギーの出力を高めることができます。

このような問題には、従来のエンジニアリングや設計ツールを使って考察を加えることが一般的ですが、Zutari の作る没入感の高いビジュアライゼーションによって、同社のエンジニアは、1 年間の稼働中に起こりうるあらゆる条件の下で、設計で下した決定の影響を素早く確認することができます。

建設現場のモニタリングに新たな光を当てる

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建設現場をモニタリングすることで、部品をいつ、どこに設置すべきかというスケジューリングの指針が得られます。Unity を使うことで、複数の関係者が同時にアクセスできるバーチャルモデルを用いて、プロジェクトのライフサイクルの様々な段階で現場で何が起こっているかを開発者が早期に把握できるようになります。

Zutari は、工事の各段階で撮影されたドローンの映像を活用して進捗状況を確認します。ドローンで撮影した映像をもとに、バーチャル空間内にオブジェクトを配置していきます。毎週、最新のビジュアライゼーションがクライアントに送られます。

こうしたプロセスによってインタラクティブな進捗状況のレポートが提供され、プロセス全体を通してバーチャルに現場を見学することができ、かかっている費用に見合う工事がされているかを確認することができます。Zutari は、このプロセスをさらに改善する方法を常に模索しています。

「私たちの目標は、最終的に Unity を使って機械学習アルゴリズムを学習し、現場の完成度の割合を判断することです。ドローンは、地面に建てたポールから草むらを自動的に識別し、拠点の完成度を正確に計算することができます。」と Walker 氏は言います。

内製の太陽光発電設計ソリューション

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Zutari は、設計をさらに改善、加速するために、Unity と AutoPV を併用しています。AutoPV は、Zutari が同社に所属する太陽光発電設計の熟練エンジニアと共同で開発した、大規模な実用規模の太陽光発電施設の設計プロセスを自動化するための、コンピューターを活用した設計ソリューションです。

太陽光発電の設計プロセスは非常に手間と時間がかかり、大規模な実用規模のプロジェクトでは数週間から数か月かかることもあります。各設備の配線、長さ、ケーブルのサイズ、インバーターやジャンクションボックスの配置などを最適化するためには、何度も繰り返し作業を行う必要があります。これらの配線、配置、その他の施工のための要件を手で計算することは複雑な手続きであり、わずかなエラーが手戻りややり直しにつながる可能性があります。AutoPV では、ケーブルやインバーターの配置や、その他の施工のための要件を数秒で自動計算できるようになりました。これにより、プロジェクト開発の初期段階から、設計レベルの詳細な部品表、設備のスケジュール、ケーブルロス、その他の詳細なエンジニアリングパラメーターをほぼ瞬時に算出することができます。 Unity が AutoPV にもたらしたパワーにより、Zutari のエンジニアと顧客は、インタラクティブな設計のビジュアライゼーションを手にして、それを何度でも見直して最適化することができます。これは従来のプロセスでは設計のリードタイムが長くなるために、実現できないことです。また、Unity の高度なビジュアライゼーションは、開発の初期段階から他のステークホルダー(利害関係者)との対話のためのリッチな素材を提供します。

さまざまなユースケースの原動力となる

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Unity は今回ご紹介した事例だけでなく、風力タービンの設計や建設、資材輸送のためのトラック物流など、Zutari のビジネス全体でその能力を発揮しています。また、Zutari は、高電圧の電気機器の操作や設置を行うオペレーターに、安全なオフィスでトレーニングを行ってもらうためのバーチャルリアリティ(VR)ソリューションの開発を活発に進めています。これらのトレーニングソリューションは、今後のオペレーターや請負業者のトレーニングに大きな影響を与えるでしょう。

業界のリーダーたちがリアルタイム 3D 技術を導入して、建物の設計、建設、および運用のやり方を変えようとしている理由を、Unity のウェブサイトでぜひご確認ください。

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