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2020 年にエキスパートがエンタープライズ用途の拡張現実とバーチャルリアリティに期待すること

2020年2月12日 カテゴリ: 建築業 | 4 分 で読めます
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業界のエキスパートやアナリストは、2020 年はエンタープライズセクターで AR や VR が躍進する年になると見ています。その理由は、Unity では、AR/VR 分野のエキスパート 15 名を招き、新しいレポート「Top 2020 Trends: Enterprise AR & VR(2020 年のトップトレンドに関するレポート:エンタープライズ AR & VR)」で各自の見解やインサイトを共有してもらいました。

Deloitte Consulting の代表取締役を務める Allan Cook 氏は、「10 年から 15 年ごとに、影響の大きい転換点が訪れ、人々がテクノロジーやデータを使用、操作する方法が変わります…混合現実は第 4 の転換点となり(PC、インターネット、モバイルに続き)、これまでの転換点と同じくらい影響の大きいものになるでしょう」と述べています。

一見すると、この言葉は拡大解釈のように思えるかもしれません。しかしこうしたテクノロジーのビジネスへの影響は、さまざまな業界や企業のユースケースで詳細に文書化されており、このような大胆な表現の裏付けになっています。

たとえば、従業員のトレーニングに VR を利用した場合、従来の講義形式のモデルと比較して、合格率が上がり、トレーニング時間が短縮されます。同様に、現場でのガイダンスやメンテナンスのシナリオで、AR で指示やデータを提供すれば、人的ミスを完全になくすことができます

こうした目覚ましい研究成果を参考に、多数の企業が予備調査を進めてきましたが、実際に導入している企業はまだほとんどありません。最近の Harvard Business Review Analytic Services の調査によれば、大企業の 87% が現在、混合現実の分析、試験導入、または展開を行っていますが、大半は調査またはコンセプト実証の段階であることがわかっています。

Unity の新しいレポート「2020 年のトップトレンドに関するレポート:エンタープライズ AR & VR」に寄稿した業界のエキスパートとアナリスト 15 名によれば、今年はこうした傾向が変わります。以下に、2020 年が決定的な年になる理由について、このレポートで注目されている 3 名の方の意見を紹介します。

 

レポート全文を読む

エンタープライズ用途の XR の拡大

XR は、外科手術から航空宇宙開発まで、高い技術が求められる専門領域での生産性向上、コスト削減、学習および人材開発といった観点から、企業のパラダイムシフトになることが実証されています。これまでにも、革新的な企業が主に実験的な試行錯誤の形で取り組んでいます。それに追従する形で今後 10 年間で調査が発表され、こうした現場への導入例の支持材料になるでしょう。

企業関係者の間では、汎用のアプローチではなく、情報やエキスパートのガイダンスを自由に参照できるようにして、特定の業種や目標、ニーズに合わせてソリューションをカスタマイズする傾向が強まっていくでしょう。

XR の効果だけでなく、XR の仕組み、コンテンツを設計する際に考慮すべき点についての学術調査が、世界中で実施されています。最近の例として、Frontiers in Psychology で公開されたこちらの記事があります。この記事では、コンテンツ提供の形が「アクティブ」な VR モードか「パッシブ」な VR モードかに応じて、短期および長期にわたって情報を保持する方法についての重要な差異を明らかにしています。

このような調査が増え、さまざまな業界をまたいで拡大するエコシステム全体で、企業関係者の間で共有されるユースケースが増加していけば、実験的な分析が盛んに行われ、没入型テクノロジーの力に驚嘆するような時期を抜け出し、ターゲットを絞り、個々の業界に合わせて考え抜かれたエビデンスに基づくアプローチへと移行するでしょう。

つまり、エンタープライズ用途の XR は成長段階に入ろうとしています。

VR が主流に

VR におけるこれまでの誇大宣伝や、VR 分野における「核の冬」の時代が終わると、このテクノロジーは実際的で有意義な普及が進み、急速に勢いを取り戻します。この勢いを支えているのは、ローンチからたった 6 か月しか経っていない Oculus Quest など、使いやすさとパフォーマンスに優れたスタンドアロンデバイスの成功です。

Quest のようなコンシューマーデバイスの成功によって、実際のコンテンツ売上も伸び、収益 100 万ドルの大台を超えるタイトルが増加しました。それと同時に、このテクノロジーの強大な力に触れる人々も増えています。こうした新規参入者が、このテクノロジーを仕事にどう活かすかを考えるようになり、教育や支援のニーズが高まるでしょう。

数年にわたるアプリケーションのテストを経て、多数の業種やユースケースで ROI が実証されています。道具としての機能が認知されたことで、真のビジネス価値が生まれようとしています。2020 年は、派手ではなくとも、エンタープライズ用途の VR にとって重要な年になるでしょう。この業界は、インフラストラクチャの確立、ワークフローの統合、エコシステム全体の接続といった、多大な労力を伴う大規模な取り組みを進める必要があります。

ベンチャーキャピタルのコミュニティも、エータープライズ用途とコンシューマー向け両方の VR の需要の急増を注視してきました。2020 年は、新たな投資の波が生まれ、その結果、この分野のスタートアップやイノベーションが増加するでしょう。

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あらゆる AR および VR コンテンツの 60% が Unity で制作されていることはご存知ですか?

このようなインサイトについては、Twitter で Alice 氏と Maria 氏をフォローしてください。AR/VR に関する重要な情報が発信されています。また、Unity のレポート「Top 2020 Trends: Enterprise AR & VR(2020 年のトップトレンドに関するレポート:エンタープライズ AR)」をご覧ください。また、Unity ブログ「空間コンピューティングで進化する産業の現場」もご覧ください。

2020年2月12日 カテゴリ: 建築業 | 4 分 で読めます

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